県議会予算特別委員会
平成20年3月6日 竹内質問と答弁について

質問要旨(クリックすると質問の該当箇所へ飛びます)

小問・枝問 その後の措置など
1.姫路ゆかたまつりの警備体制について
(1)姫路市条例改正を受けての警備方針について
(2)3日間開催に戻すことの可能性について
(3)本部長の現場視察について
動きあり
2.警察手帳の勤務時間外の携帯義務付けについて -
3.警察職員互助会への補助金について -
4 姫路警察署の移転(運転免許更新センターの整備)について 時間の都合で質問取りやめ

質問・答弁全文

[ 梶谷忠修委員長の指名により質問]


小倉公安委員長、太田県警本部長らに対して質問

項目 質問
1.姫路ゆかたまつりの警備体制について
(1)姫路市条例改正を受けての警備方針について

○(竹内英明 委員)  民主党・県民連合の竹内英明である。姫路市選出で、このたび、この予算特別委員会に指名をしていただいて、質問の機会を得た。30分という時間であるが、ご答弁をよろしくお願いする。
 それではまず、通告に基づいて質問をする。
 まず第1は、姫路ゆかたまつりの警備体制についてである。
 実は、これは私の選挙の際に示した公約の一つでもあって、ぜひ警察の皆さんに答弁いただく機会があれば、質問したいなと思っていた内容である。実は、姫路市がこのゆかたまつりの正常化に向けて条例を改正した。通常、姫路ゆかたまつりといえば、大変大きな祭り、浴衣を着てそぞろ歩きを楽しむというお祭りであるが、例年10万人から20万人以上の人出がある。そして、この由来としては、江戸時代の姫路藩主 榊原政岑公が開始をした、大変由緒あるお祭りで、250年以上前から続いている。
 そして、この祭りの特徴は、西日本最大の夜店が出る。ということで、姫路市内だけではなくて、近隣県内、県外からも多くの人が参加をされる祭りである。
 ところが、残念なことに2000年ごろから、この祭りの開催日の深夜にかけてJR姫路駅前で暴走族等の騒乱状態が問題となっている。昨年は、事前対策や訓練の内容を含めて、警察の皆さんによる取り締まりの方針というものを積極的にメディアに広報されて、また住民への告知、対策の盛り上がりにそうした広報が役に立ったわけであるが、残念ながら当日小競り合いというものが発生して、これが全国のニュースであるとかテレビのワイドショーなんかで取り上げられて、姫路市というのは国際観光都市ということを標榜しているけれども、少し悪いイメージも全国に知られてしまった、こんな残念な深夜の動きもあった。
 そして、今、姫路市ではその対策として、暴走族だけではなくて、全国で初めて、その暴走族をあおる期待族というものを取り締まる条例を2001年に制定していたわけであるが、近年では、車やバイクで暴走行為をする、こういうのは減って、実は歩いて、徒党を組んで示威行為を行う、いわゆる徒歩暴走族、こうしたものが中心になって騒乱を生み出している。
 県警では、これまでの条例では、徒歩暴走族に対する罰則がないということで、特攻服姿の若者を見つけたときに、脱ぐように説得をしたり、姫路署に補導する、こういう形で対応してきたわけであるが、その一方で、当局から姫路市に対して、「徒歩暴走族を取り締まることができる罰則を持った条例の制定を要請された」、このように聞いている。実は私も、県議会に入る前、姫路市議会議員であった。そのときに市議会の本会議で、私は罰則を強くした方がいいのではないか、こういう思いで本会議で取り上げたことがあるが、当時の市当局の答弁は、残念ながら上位法令との関係でそれは難しいという答弁であったが、今回警察の要請と、また市民の皆さんの意見を踏まえた上で、この3月議会、今姫路市議会も開会中であるが、そうした趣旨の条例改正案が提出されて、議会の審議を経て、今のところ大多数の会派が賛成によって可決成立する見込みであると聞いている。私と同じ、こうした趣旨の条例が改正される、これは大変いいことだなと感じている。
 そこで、お伺いするわけであるが、この条例改正によって新たな罰則の対象となる徒歩暴走族であるが、昨年は約100人が集結した。彼らが、特攻服と呼ばれるような刺しゅう入りの服を着て、2人以上で大声等を発するなどして威勢を示し、市民に不安を与えると罰則の要件に該当するわけである。これについて、去る2月8日の姫路市議会厚生委員会の市当局の答弁によると、「まず姫路市の安全安心推進課を中心とした市職員がそういう行為に対して中止命令を出す。そして、その中止命令に従わない場合、帯同している警察官に取り締まりを依頼する形になると思う。複数回の中止命令に従わない場合に罰則を科すことを考えている」とのことである。
 実は私も、5年ほどこのゆかたまつりの現場、ゆかたまつり後の混乱の現場であるけれども、そこにいたのでわかるわけであるが、徒歩暴走族やその期待族という若い人、この人たちは、大きなスピーカーで呼びかけたりするのであるが、だれも聞いてくれないわけである。今回、この徒歩暴走族に中止命令を出したとして、従わずにまた昨年と同様の行為を行ったとすると、今回の条例改正によって罰則が大幅に増加すると思う。実はこれまでも、この条例による現行犯逮捕や罰金刑の適用はなかったわけであるが、公務執行妨害とか軽犯罪法等を適用して検挙したわけであるが、今回のこの条例改正によって、警察の対応というのはいかなるものに変わっていくのか。ことしは積極的にこの条例で現行犯逮捕等をして、厳しく取り締まる方針なのか、こうした議会の議論を通じて決意等を示していくことが大切だと思うが、ご答弁をお願いする。

○(安保生活安全部長)  姫路ゆかたまつりでは、恒例行事のごとく特攻服を着用した、いわゆる徒歩暴走族や期待族が多数参集して、気勢を上げるなど、県民に著しい不安を与えているほか、取り締まりに当たる警察官に挑発行為を繰り返すなどの不法行為を今までも敢行してきた。
 昨年においても、2日間で約100人の徒歩暴走族、約1,500人もの期待族が参集しており、取り締まり警察官に対する公務執行妨害罪等で5名を検挙するなど、また本年も厳しい情勢に変わりはないという認識を持っており、本年1月24日には、生活安全部長を本部長とする対策本部を既に設置して、暴走族等非行集団対策等祭りの健全化に向けた総合的な対策を講じているわけである。
 なお、現在姫路市議会において徒歩暴走族の一定の行為を禁止する姫路市民等の安全と安心を推進する改正条例案が議案提出されていることは承知している。具体的な運用方法等については、条例の可決後、姫路市と協議する予定である。
 いずれにしても、県警としては、徒歩暴走族による不法行為は看過することなく、指導に従わない者に対しては、改正条例の適用のほか、あらゆる法令を視野に入れて、厳正に対処していきたいと考えている。

○(竹内英明 委員)  今、生活安全部長からご答弁があったが、私は、厳正に対処する、その言葉どおり、ルールが決まっていたら、そのルールに従って取り締まる。そうでなければ、県民の皆さんの安全・安心というのは保てないし、通常姫路駅前には暴走族がたむろしておって、警察の方にもっと取り締まってほしいという声がある。これについては、ご答弁どおりしっかりと対応していただきたいと思う。
-
(2)3日間開催に戻すことの可能性について それとあわせて、私ども姫路市の方々が、歴史的にはこのゆかたまつりというのは3日間開催されてきたわけであるが、近年そうした暴走行為があって、警察の方々も、またボランティアの方々が多数その対策に追われているということで、3日を2日間に短縮して、ここ数年間実施をしているわけであるが、それを、歴史的な3日間に戻すことについてという観点でお伺いしたいと思う。

 昨年は、祭りの事前対策として、警察、民間、行政、この三位一体となった徒歩暴走族・期待族根絶決議を行ったり、期待族に参加しないことを訴えるチラシの配布、そして当日には、姫路署員1日250名、県内各署からも800名以上の応援体制をしいて、あわせて1日1,100名もの警察官で警備体制をとっている。県内に約1万1,000人の警察官であるから、そのうち10%の警察官をゆかたまつりの警備だけに2日間集中させたわけである。また、警察官以外にも、少年補導委員、地元商店街や自治会、各種団体、姫路市職員も250名が未明まで駅周辺の歩道に立ち、期待族に帰宅を呼びかけたり、たむろする若者に移動を促すなどの活動を行ってきた。
 私、少年補導委員の方に知り合いがいて、直接お話を伺ったが、2日間だけでも深夜に及ぶ補導・警備活動で大変疲れたということを言っておられた。こうした大規模な警備体制をとらざるを得ないこともあって、一昨年から2日間としているわけである。
 そこで、祭りの主催者である姫路ゆかたまつり振興協議会というのがある。これが4月以降に開催されて、ことしの開催日数について決定していくと伺っている。今回の条例改正によって、現在の2日開催というものから本来の3日実施に戻せるのではないかという意見がこの協議会の内部でもあると聞いている。警察にこの祭りを何日にしてほしい、何日にしなければならない、こういう権限はないわけであるが、ざっと催事警備というものは、これは警察の本来業務である。そして、事故が起こった場合等は、警察も責任を問われることになる。条例改正があったと、ことしから3日間に戻すということについて、警察当局としてはどう考え、姫路ゆかたまつり振興協議会に対してどういった意見を述べていくのか、お伺いする。

○(安保生活安全部長)  昨年のゆかたまつりにおいては、姫路市や主催者のほか、自治会を初めとする住民の方々と協働した諸対策を推進した結果、例年のような騒乱状態に発展することはなく、祭りの健全化に向けた第一歩を踏み出したと評価できるものの、根本的な解決には至っていないと認識している。本年も、徒歩暴走族や期待族による不法行為が懸念されるところである。
 県警においては、開催期間の長短にかかわらず必要な対策を講じることとしているが、祭りの健全化には期間短縮もやむを得ないとする住民の意見があること、祭りの開催場所の中心であるJR姫路駅周辺は西播地域の公共交通の要衝であって、住民の利便性を図る必要があること、加えて県民の安全と安心を確保する必要性があることなどを勘案して、主催者に対しては、開催期間に関することも含めて、必要な意見は述べていきたいと考えている。

○(竹内英明 委員)  今、大変力強い発言もあったわけであるが、その中で、やはり開催日数についての意見というものをこうした公の場で、せっかく私ども県会に送っていただいているわけであるが、警察の姿勢というものについて、これはそのとおりされるわけではない。ただ、条例改正で3日になってもいいよという意見がある。すぐさま、その実効性が検証もされない中で、いきなり条例改正があったから3日にしよう、こういう意見に対しては、私は一度検証して、もう一度、2日間で実行することによって、この条例が本当に実効性があるものなのかどうなのか、これを確認する必要があると思うが、その点についてはいかがか。

○(安保生活安全部長)  委員のご意見は、まさにそのとおりだと思う。我々警備の観点から申し上げれば、1日でも警備は短いにこしたことはないので、住民の意見、関係者の意見、よく聞いて、必要な意見は会議の席で述べさせていただきたいと思う。

○(竹内英明 委員)  今の答弁であるが、私は現場の方々、警察官の皆さんも、それ以外の関係の皆さんも、本当に疲れていらっしゃる。先ほど言ったけれども、1万1,000人のうちの1割をゆかたまつりに集中させて、その他の地域の治安が大丈夫なのかということもある。それについては、その協議会の場で、日程について話をするということは、当然我々の理解だと、ことしも2日間でやらせていただきたい、こういうお話であるが、そうした発言をまたその場できちんと、協議の場で皆さんと意見をお話しされて、私はそれで方針をとっていただけたらと思うので、よろしくお願いする。
-
(3)本部長の現場視察について  それで、このゆかたまつりの最後となるが、私、5年間そこの現場に行かせていただいたということがあった。しかし、私は捜査とか警備というのは全然素人であって、プロでもない。どういった警備の方法がいいのかとかはわからないが、私は、兵庫県警というのは、明石の雑踏警備の教訓というのがあって、現場を重視する方針であると聞いている。また、県警トップである太田本部長におかれては、特に現場を大事にされて、ルミナリエの雑踏警備にも第一線で視察をされた、副知事とともに直接視察をされた、これは新聞でも拝見した。私は、過去の県警トップである本部長が行かれたかどうか、これはちょっとわからないが、太田本部長には、ぜひことし、ゆかたまつりに来ていただいて、そしてまず浴衣は別として、祭りを楽しんでいただき、そして1,100人の現場警察官とともに、その後の警備の実情というものを視察していただきたいと思うが、いかがか。

○(太田警察本部長)  私自身、警察活動の原点は現場にあるという信条に立って、昨年8月着任以来、ご指摘のあったルミナリエのみならず、「灘の喧嘩まつり」だとか「西宮神社十日戎大祭」など、県下の重要な雑踏警備は、可能な限り現場に赴いて、実態をつぶさに検証し、私なりに把握した問題点を今後の警備に生かしてきたつもりである。
 姫路ゆかたまつりについても、早い段階から県警察本部に対策本部を設置し、非行集団の取り締まりなどさまざまな事前対策を講じているところであるが、あわせて私が現場に行くことにより、現場で指揮監督に当たっている警察署長ら幹部に一層緊張感を持たせるとともに、第一線の警察官の士気を鼓舞することにつながり、また警備に当たるボランティアの方々へ感謝の意をあらわす点からも、ぜひとも視察をさせていただきたいと考えている。

○(竹内英明 委員)  本部長が日程があいていれば、来ていただけるということで、こういう場でそうしたことを言っていただける、私は本当にありがたいと思っている。
その後、開催当日には、太田警察本部長だけでなく、小倉公安委員長も現場指揮のために姫路に来られた。
2 警察手帳の勤務時間外の携帯義務付けについて  続いて、通告の2点目の警察手帳の勤務時間外の携帯義務づけについてお伺いする。
 先ほど内藤委員の方から、デメリットを主張されるときは右から左へ受け流すというお話もあった。私の意見も注目されているようであるが、デメリットの面もだれかが言っておかなければならないと思うわけである。
 この3月から、勤務時間外も原則として手帳を携帯するということを義務づけたというお話である。これは、勤務日で制服を着たままコンビニなどで買い物を許可する、いわゆる制服姿を見せる活動の取り組みとか、休憩時間、また休日、勤務時間外でも警察官として治安の維持に取り組んでいこうという取り組みだと思う。こうした取り組みについては、犯罪の抑止にも大変効果があり、四六時中の治安の向上に向けた取り組みとして大変立派な取り組みだと思っている。これについては、本当に敬意を表したいと思う。
 しかしながら、警察手帳というものは、紛失すると、一般的には戒告処分を受けると聞いている。戒告処分とは、地方公務員法で定められた懲戒処分の一種であって、公務員としては重い処分である。実は2004年には、岐阜県警捜査一課の40代の男性警部補が、勤務時間外に警察手帳を紛失し、戒告処分を受けた直後に自宅で首をつって自殺された、こんな痛ましい事件もあった。調べてみると、兵庫県警では過去5年間で1件も警察手帳の紛失はなかったわけである。それが、昨年12月からのこの手帳携帯を試行した途端、ことし1月に1件紛失し、いまだに発見されていない。
 実は、同じ県の職員の中でも、税を徴収する税務職員にも税務吏員証というものが発行されている。これは、市役所とか県庁職員に成り済ましてお金をだまし取る詐欺、こういったことが起こる昨今、税を徴収する職員が本物であることを証明するためのもので、これも自己管理をされているが、実は過去5年間で、兵庫県の税務吏員証は毎年数件の紛失例があって、今年度は682枚発行して、もう既に6枚紛失されている。約1%の紛失率である。県警の場合、1万枚以上手帳が出ているが、この比率が万一適用されてしまうと、100枚もなくしてしまうということになるわけであるが、税務吏員証と警察手帳というのは大きさも重さも違うし、手帳の場合、ベルトにひもでつないでポケットに入れる、そうした紛失防止ルールが決まっていると聞いているけれども、非番とか私服に着がえたときも持っておくというものは、紛失の可能性だけではなくて、悪用される可能性はもちろん、気持ち的にも大変な負担増になると思う。この常時携帯を先行実施している警視庁では、2006年だけで10冊紛失をされている。
 実は、我々県会議員もバッジをいただいており、これは本会議場に入るときに必要なわけであるが、有権者の皆さんから預かった貴重なバッジだと思っている。実はこれ、なくした場合には、同じものを買うことができるし、処分はないわけである。これは国会議員も同じで、しかし実際にはなくす方はやっぱりいるそうである。給与の出ない勤務時間帯以外の不注意にも、勤務時と同じ戒告といった処分というのは、私はちょっときついなと思う。警察手帳をかざすと、犯人が素直に従う効果がある、これはよくわかるが、一般市民は、本物かどうかというのは余りわからない。実は私、今回の質問をつくるに当たって、インターネットで「警察手帳」と調べたら、ヤフーのオークションというか、ヤフーのページに、本物に間違われるようなにせものが売られていた。警視とか警視正とか、そういう立場とか名前、兵庫県警という名前も入れてあげると書いてあって、非常に驚いて、そんなものを持って見せられたら、我々は「ああ、そうですか。本物ですか」と信じてしまうけれども、だから、悪用されるという、こういう懸念もある。だから、別のものであっても、皆さん庁舎に入られるときに身分証みたいなものを持たれているが、こんなものでもいいのかなと思うわけであるが、いずれにしても、やっぱり紛失に至った場合のデメリットとか、またその対策についてひとつお伺いしておかなければならないと思うので、ご答弁をお願いする。

○(須警務部長)  警察手帳の常時携帯であるけれども、このように至った経緯であるが、昨年発生した加古川市における小学生女児殺人事件後、民間における各種ボランティア活動が活発化したこと、これに加えて、本年5月には本県でG8環境閣僚会議が開催されるわけであるが、本県警察、組織を挙げた総合的な警備対策を推進していく必要がある、このようなことを踏まえ、治安維持を任務とする警察官としての誇りと使命感、これを常に保持し、遭遇する事件、事故等に、より迅速的確に対応することを目的として、試行期間を経て実施しているというものである。
 委員ご指摘のとおり、警察手帳の常時携帯に伴うリスクというか、デメリットというか、紛失事案が1件、1月に発生したところではあるが、その一方、先ほど本部長から申し上げていたとおり、勤務時間外の女性警察官が手帳を示して、木刀を振りかざしていた男を取り押さえて、本部長表彰を受けるという好事例、これは一例であるが、こうした事例が続いて見られているところであって、目的に沿った効果も生じていると考えているところである。
 紛失事案が発生すれば、個々の事案内容に応じて、警察庁が示している懲戒処分の指針、これを参考に対処していくわけであるが、兵庫県警としては、紛失事案の発生を恐れ、従来どおりの管理を続けるのではなくて、警察手帳を携帯する場合、手帳ひもをベルトに結びつけて、ポケットに収納する所持方法を徹底させて、紛失事案の絶無を図りながら、本施策の運用により、県民の安全を守る力強い警察を確立し、県民の体感治安の一層の向上を図ってまいりたいと考えている次第である。

○(竹内英明 委員)  やはり一度ルールというのを決めたら、規律を緩めるというわけにいかないと思うので、それでやるということであるが、昨年、不祥事等で処分された兵庫県警の警察官は182人ということで、少なくないわけであり、当県警では悪用されることはないようにしていただきたいということで、結果として処分がふえたりして、警察の信用が落ちないようにお願いしたいと思う。
-
3 警察職員互助会への補助金について  それでは、次の質問に移らせていただく。
 次は、警察職員互助会への補助金ということについてお伺いする。
 せんだって県議会で政務調査会というのが行われて、私どもの会派の政務調査会の中で、平成20年度予算から警察職員互助会の補助金について全額カットをするという説明があった。福利厚生で義務づけられている共済等のほかに、今まで互助会として事業を実施されていたようである。全国では19年度26道府県と、半数以上で互助会への補助金が全廃をされているとのことであるが、実は同じ県職員でも、地方公務員であるが、地方公務員法とか職員共済条例という条例が適用されている他の県の職員、行政とか教職員、こういうのは互助会を組織しておられて、こちらには補助が今ある。一方で、警察官の互助会は補助がない。これはやはり少しおかしいんではないかなと私は思うわけである。兵庫県には警察官は1万1,000人、知事部局の県職員は、教職員も合わせて6万人以上いらっしゃるわけであるが、この互助会の補助というのは法定の義務ではないし、本県の財政状況を考えて、今から再度予算化するというのは難しいと思うが、この条例の中には、補助金額等についての規定がないので、予算編成時知事の判断ということを我々は思うわけであるが、なぜこの補助金がゼロという結論になったのか、この点をお聞かせいただきたいと思う。

○(中川総務部長)  兵庫県警察互助会は、職員からの掛金である会費と県費補助金を基本として、職員の福利厚生事業を行ってきたところである。平成20年度は、ご指摘のあったように、互助会への県費補助金の要求を断念したところである。
 新行革プランでの聖域なく全事業をゼロベースから見直すという方針のもと、警察本部においても、一般行政経費の30%削減に取り組んだところである。警察本部としては、県民の安全・安心を守るという責務の重大性から、治安レベルをいささかも低下させないため、現場執行力に直結する事業予算は削減しないという基本方針のもと、各種経費の見直しを行った。その結果、光熱水費を初めとした管理的経費や事務費など、可能な限りの削減を図ったが、それでもなお一般行政経費の30%削減までには至らず、捜査活動費や地域警察活動費などの現場執行力経費を確保するため、やむなく互助会補助の削減に至ったのが実情である。
 警察組織は、現場で休日、夜間を問わず、汗を流している職員の活動によって運営されていることを深く受けとめ、時間外勤務手当、休日・夜間勤務手当などは削減することなく、要求をさせていただいており、各職員の努力や仕事の成果に応じためり張りをつけた処遇に配意してまいりたいと考えているので、ご理解を賜るようお願い申し上げる。

○(竹内英明 委員)  やはり現場執行力というものを落とさないためのやむを得ない措置であるという答弁であった。私は、他の場でも、大変行革の影響を受けて苦しいことをよく承知しているので、現場執行力というものを落とさないように、苦しいとは思うが、行革の中で警察の皆さんもそうした努力を今後ともしていただきたいと思う。
-
4 姫路警察署の移転(運転免許更新センターの整備)について 実は、時間が来て、4点目に姫路警察署の移転、特に運転免許更新センターの整備についてお伺いをする予定であったが、これはまた日を改めて質問させていただきたいと思うので、せっかく通告をして、用意をされているかもしれないが、大変申しわけないが、これで終了させていただく。どうもありがとうございました。
-