Web版ひであき日記

2009年03月

  (未定稿)充実した一日!!
03/01 (日)

hare.gif 広峰校区地域夢プラン事業として行われる広嶺山フォーラム「吉備真備と黒田官兵衛」に参加。


国指定重要文化財の広峰神社「拝殿」


広峰神社は唐への留学を終え帰国した吉備真備が奈良へ戻る途中に広峰・白幣山に立ち寄ったことを聖武天皇に報告したところ天皇は真備に勅して大社殿を造らせたという(734年)。

祭神は素盞嗚命(スサノオノミコト)で日本の神話に登場する神だが、仏教における祇園精舎の守護神とされる牛頭天王(ごずてんのう)と当時から習合していたと思われる。869年には広峰神社から京都の八坂神社に牛頭天王を分祀したとする説があり、古文書の中には「祇園本社播磨国広峯社」と記載されているものもある。そこから祇園社の総本社とも言われているが、八坂神社とは江戸時代から論争があり、今なおそれぞれが本社を主張している。

また、備後国の素盞嗚神社(現広島県福山市)のHPには「吉備真備、唐より帰朝の際、備後より素盞嗚命の神霊を広峰に勧請奉祀せり」とあり、広峰に分祀したのはうちという説も記載されている。神社の場合、昔から格付けが重んじられていることもあり、こうした争いをすることもあったようだ。広峰神社では火災によって多くの文書が焼失しているが、播磨地方は渡来人が多く住んでいたことから牛頭天王信仰を渡来系の人々の信仰とする説も司馬遼太郎さんの『播磨灘物語』に紹介されている。


岡田真美子県立大学教授の講演。黒田官兵衛の祖父重隆が備前福岡(現岡山県瀬戸内市。現在の九州・福岡市は出身地である備前福岡にちなんで黒田家が名付けた)から播磨に流れてきたとき、黒田家は広峰神社の御札をつけて目薬を売って財を成したという。



婦人会やボランティアの皆さんによるうどんや餅のふるまいも



あっさりしたうどん


午後からは拝殿前でイベント。私も挨拶。江戸期の八坂神社との論争や「黒田官兵衛を大河ドラマに」誘致に向けた地元気運の高まりなどについて話す。


広嶺中コーラス部の皆さんによる合唱。「交響詩ひめじ」のほか、アンジェラアキの「手紙~拝啓 十五の君へ」などを奉納披露。全国大会へ出場するほどの実力。秀逸。下には「官兵衛を大河ドラマに」の幕も


吉備神社のある白幣山へ登る参道の整備も。広嶺中学校の生徒の皆さんがボランティアで汗を流してくれた。


広峰神社を抜け白幣山へ向かう参道「左 吉備神社」



参道に新たに土を入れ、踏み固めます



その後、保城公民館。顧問を務める少年野球チーム増位ベアーズの卒団式。6年生が卒業するのだが、毎年呼んでもらっている。式の最後に卒団生から親に対する御礼の言葉と、親から子供に対する言葉をかける時間が用意されている。これが当人だけでなく会場の涙も誘うのである。


子「お父さん、練習の日は朝早くからお弁当つくってくれてありがとう。お父さんのお弁当美味しかったよ」



親「親の都合で転校させちゃって最後までベアーズにいられなくてごめんね」



親「息子が試合中のチャンスで代打を送られた。悔しかったと思う。試合終了後も帰りの車の中でも一人黙っていたが、その後小さな声でぼそっと『お父さん、これからバッティングセンターへ連れて行って』と言った。つらくても前向きに解決していこうという姿勢に驚き、成長したな、この子が野球を続ける限り応援しようと思った。増位ベアーズに入ってよかったと思う」



最後は在団生から卒業生へ御礼の言葉


落涙。感動の卒団式は予定を大幅に超過。和辻哲郎文化賞の授賞式、児玉清さんの講演会には出席できず。この場を借りてお詫びしたい。

その後、実家。父の病院に行ってくれていたR、母や妹と夕食。

  (未定稿)75歳以上の免許更新者に 「認知機能検査」を導入!?
03/02 (月)

kocchi.gif 今日、明日と中播磨県民局にける政治資金収支報告集中受付日。今年からこうした集中日が設けられたようだが、議会なので本庁に提出することにする。3月末の提出期限だが、とはいえまだ今回はまだ私がチェックしていない。私ほどの小額の政治資金でも最低1日はかかる。

現職の大臣をはじめ多額の政治資金を扱う国会議員などでも自身の政治資金の収支報告は提出しなければならないが、数億円もの金額を全て本人がチェックすることは現実にはほとんどないだろう。会計責任者に任せ議員が全ての責任をとるということだろう。

山陽電車姫路駅前。民主党の朝の街頭演説。県財政、予算委員会について話す。その後、車で県庁。警察常任委員会。補正予算関係の審議。手数料の変更等について。道路交通法改正によって75歳以上の運転免許更新者に 「認知機能検査」「高齢者講習」 が6月から義務付けられるが、特に前者の「認知機能検査」をすることについて質問。背景として高齢者が起こす交通事故が増加していることがある。

「認知機能検査」とは、公安委員会が行う講習を受けた認知機能検査員が実施し、検査結果により、第1分類(認知症のおそれがある者)、第2分類(認知機能が低下しているおそれがある者)、第3分類(認知機能が低下しているおそれがない者)と判定する。

認知機能検査の結果が第1分類に該当し、かつ更新期間満了日の1年前から次回の更新までに基準行為として定められた違反行為をしていた人については別の「臨時適性検査」を受けなければならなくなり、その「臨時適性検査」の結果、「認知症」であることが判明した
ときや、臨時適性検査を受けなかったときは、免許の取消し等の処分を受けることがあるという。

導入に先立つ平成18年に警察庁に設置された「運転免許制度に関する懇談会」の「認知機能検査の開発のための委員会」は高齢者約4000人の認知機能を検査したが、そのうち75歳以上の高齢者1596人については、第1分類が51人(3.2%)、第2分類が495人(31.0%)、第3分類1050人(65.8%)と判定したという。3人に1人の割合で認知機能が低下している恐れがある以上に判定されるのである。実は今国会に道路交通法の改正案が提出されているが、一度施行された75歳以上の「もみじマーク」掲示の義務付け・罰金が取りやめになる内容も含まれている。お年寄りからの反発が相当強かったためである。

今回の認知機能検査の導入についても、法改正があったことを恐らくほとんどの方が知らないし、認知機能検査をされること自体、またその結果に反発があることも予想される。十分な必要性の説明と事前の周知の必要性について要望するとともに、法改正という国会マターであることから必要によっては現場の声を警察庁へ上げる必要性についても指摘しておいた。

最近の75歳以上の方は大半が元気でプライドもある。認知症は一昔前までボケと言われていたのである。丁寧に進めないと「もみじマーク」と同じ結果になるだろう。ちなみに兵庫県警では年間で約130人ほどが免許取り消しになる可能性があるとの答弁だった。

「認知機能検査の開発のための委員会」試験実施の結果について(P16)

その後、県庁3号館地下食堂のカレー。最近時間がないときの昼食はここが多い。


地下食堂のカレー


その後、予算委員会の質問調べ。地方自治の実務に詳しい知人や先輩にもいろいろ話を聞く。当局の方も質問取りに来られたので大まかに話す。議会事務局のM政務調査員と打ち合わせ。

その後、姫路へ。姫路商工会議所。青年会議所の大和心伝承委員会。環境に関するいい事業計画がまとまった。

麻生総理が給付金受け取りを表明したそうだ。初めから慎重に言っておけばよかったのに「矜持の問題」とか「さもしい」とか受け取らないと言っていたのに最後は受け取ると。口は災いのもとというがその通りである。

  (未定稿)中学時代の恩師と懇談!!
03/03 (火)

puri2.gif 車で神戸の県庁。議会運営委員会・幹事会を受けて議員団総会。採決予定の議案の態度について説明。警察常任委員会の付託案件について簡単に説明。知事選挙について会派の対応について幹事長から話あり。その後、本会議。補正予算の採決。昼食はふる里の出前弁当。

その後、明日の予算委員会の質問について、議会担当の財政課の担当者に通告。議会事務局のM政務調査員も同席。予算委員会の委員ではなく、委員外議員として助っ人での質問であるし、予算自体への質問にも制限があるので、質問自体がわかりにくいので一苦労である。

その後、姫路の事務所。その後、播但線で姫路。プリエ内の淳久堂書店で何冊か本を購入。その後、増位中バレー部の友人Nくんの企画で当時の学年主任のU先生、私の担任I先生、理科のK先生を囲む会。20年前の中学時代の話が昨日のことのようにぽんぽんと出てくる。全員が教職にあること何十年という中で、多くの生徒を担任し指導されてきたと思うが、覚えていただいていることはありがたいことである。

U先生などは市の中学校長会の会長もされた後に定年で退職されたが、現在も姫路獨協大学のバレー部の監督として第一線で活躍され、先日の神戸新聞にも大きく取り上げられていた。全日本女子バレーの真鍋監督は教え子である。I先生も学業のほかベトナム人教育などのボランティアなどにも関わっておられるという。2004年の豊岡水害の際にもボランティアの現場でお会いしたことがあるがそういう先生である。いまも現場の第一線で教師を続けたいとして勧められても管理職の試験を受けるつもりはないという。先生らしい話である。K先生は指導の簡単ではない分野を進んで担当されており、警察官が動員されるような現場でお会いしたことが何度もある。一時期体調を崩されたという話をきいて心配したこともあった。昔から熱血漢で私も愛情のあるビンタをいただいたこともある。大変感謝している。今体罰が処分される厳しい時代になった。社会の変化によって生徒の個性も変わり、指導は確実に難しくなっている。一方でモンスターペアレントなどといわれる一部の保護者の無理難題で現場が萎縮してしまっていることも報道されている。私も昨年の予算委員会で質問したが、家庭の次に大切なのは学校である。学校がいいところであるように応援していきたい。それが私の恩返しだと思っている。

しかし、非常に嬉しく楽しく飲み過ぎてしまい、買った本をどこかに忘れてしまった(苦笑)。しかしNくんにはいい企画を立ててもらった。感謝したい。

  (未定稿)県議会予算特別委員会で財政について質問に立つ!!
03/04 (水)

kocchi.gif 昨晩に民主党の小沢代表の秘書が逮捕との報道。逮捕を受けて今朝、代表が記者会見するという。政治資金規正法違反ということだが、この事件について詳細を調べなければならない。今日は県議会の予算委員会で質問しなければならないので、朝早く起きて質問内容の最終確認。

その後、神戸の県庁。県議会予算特別委員会。まず自民党議員の質問が最初に1時間で、私はその後の30分間である。質問や答弁については県議会HPでのリアルタイム・録画配信(下記リンク)から見ることができる。活字については近いうちに公開したい。5日付けの神戸新聞兵庫面に掲載された「経済成長率底ばいシナリオなら、実質公債費比率25%越え」という見出しの記事内容は私の質問に対する答弁である。

質疑応答のビデオ配信

委員外委員ということで質疑内容に大きな制限があったが、それは別にしても時間配分の稚拙さや質疑技術の低さに我ながら呆れた。基本的な方針が定まらないまま個別の調査ばかりに時間を費やし自己満足している。せっかく時間をもらったのにこんなことでは恥ずかしい。

ということで反省しつつ県庁近くの杏杏で中華粥。何度も店の前を通っていたが入るのは初めて。


中華粥とミニ焼きそばがセットに


午後も予算委員会の他の議員の質問を傍聴したり、自席で作業をしたり。

新聞各紙を見ると小沢代表秘書逮捕が大きく報道されている。まずは「なぜ今の時期なのか」「報道されている容疑内容だけなら今の時期に逮捕や事務所の家宅捜索をするのは変だ」というのが第一の印象である。明日からの新聞報道に注目しなければならない。明日からの供述内容や「関係者によると」という報道は検察のシナリオに基づくリークが中心となる。衆院選前に野党第一党の党首の秘書を逮捕するということは、当然国民の中からも疑問や検察に対する信頼性を訝く思う意見が出ることが予想される。この容疑以外の別件の容疑があるのだろうか。

委員会終了後、姫路の事務所。その後、関東から来訪のイオングループのSさんらと組織について打ち合わせ。その後、懇談会。

  (未定稿)政治資金規正法違反の次に何があるのか?
03/05 (木)

kouji.gif 政権交代に向け総選挙に備えて現政権と対峙していく中で小沢代表の秘書逮捕という事件が起こっている。私とていつもにも増して貧乏ゆすりが止まらない。政治資金規正法は政治関係者対象の法律で、その中でも詳しい人は限られている。弁護士でも詳しい人はほとんどいない。小沢代表は事務所スタッフも含めて詳しく、記者会見での質疑応答の様子をみてもこの法律をよく知っている、秘書も含めて厳しく対処してきたといった自信があるといった感じである。だからこそ今回の検察の強制捜査に対してかなり憤り、この法律違反の容疑なら検察とも戦えるといった感じである。

少し冷静に見てみると小沢代表は「政治団体からの献金だったから(自らの)政治団体でうけた。(西松からの)企業献金とわかっていれば政党支部で受けた」。単純明快な論理であるが、これを聞いても国民は何の事だかわからないだろう。法律の内容を知らないのに聞いても何の事だかわからない。

報道だけをみていると企業献金は違法のように映っているかもしれないが、政党やその支部では実は合法的に受け取れるのである。政党といっても結局は党の役員が支出するのであるし、別に個人の政治資金団体へ移すことも規制がないので、政党所属の議員には実質的な企業献金が可能ということである(無所属議員の場合、政党支部を持たないため、企業から寄附を受けることはできないものの、政治資金パーティーを行えば、実質的な寄附を受けることも可能である)。これを迂回献金として逮捕するとなると企業献金を受けている政治家の多くが逮捕可能ということになる。今回の逮捕に危険性を感じるのはこうした点もあり、微罪逮捕で政治生命を失わせるのが可能ということでもある(公選法についても同様)。

企業献金は現在合法であるが、政党助成金(国民1人あたり年間250円が基準)の導入と引き換えに廃止されるという話もあった。しかし、今回の事件を受けても一部の政党を除き国会議員側から企業献金の廃止という声がでない。それは、今の日本の個人献金の実態では企業献金を廃止してしまうと今の政治体制(政党、議員事務所や秘書・スタッフ体制)を維持できないという現実があるからである。オバマ大統領が選挙戦中に集めた資金は6億ドル、1ドル100円として600億円あまりである。個人献金が90%以上を占め、一人当たりの平均寄付額は約90ドル(9000円)という。HPからのクレジットカードによる小口献金も多い。先日、ある衆院候補と話したのだが、オバマ氏のHPをみようとしたら、まず献金のページに誘導されたという…。

民主党職員時代に日本とアメリカの政治について比較したことがあるが、日本はアメリカに比べて政治に関わっている人の数は少なく(その分、非政治任用の公務員が多い)、雇用環境も悪く、個人献金の文化はないなど資金環境は特に脆弱であった。アメリカなら選挙前の運動員としての支援と同様に資金カンパやパーティーをすることが普通で、大統領選挙ともなると100万円以上の大口寄付者に限定したパーティーを開くことなどもあるという。日本では今回の問題で企業、個人ともにさらに出し手が少なくなるだろう…。献金を呼び掛ける方も委縮してしまう。

献金については「企業にとって見返りのない献金をすれば背任である」という考えを何度か当日記(2003年9月30日の日記をはじめ何回か)でも紹介したことがある。にもかかわらず今それを合法としている法規がある。

出し手にとっては何らかの見返りを期待したお金であることを受け手は最低限弁えた上で、違法な便宜を与えないようにするなどし、あとは国民にその収支を明らかにして判断してもらうというのがこの政治資金規正法の趣旨である。

会社の資本金により政党支部なら年間最高1億円まで受けることができる(西松の場合、一支部4500万円)。寄附をすると報告書に企業名がのるが、実際に職務権限のある大臣などの議員側は企業名を明示した献金はためらうだろうが、その他の議員は名前が載るから要らないという場合は少ない。皆実際にお金に困っているからである。公益企業の場合や野党に寄附していることを知られたくない(与党に気をつかわなければならない)企業は社員の給与に上乗せして自ら設立した政治団体に寄附させたり、または社員各自から政治資金団体へ寄附をすることもあるだろう。これも特に新しい話ではない。国会ではこうした献金が取り上げられたことが何度もあるからである。その際は大きな問題にはなっていない。

今回のように企業・団体の資金を社員・団体会員を通して政治団体に一度寄付させ、別の政治団体へ寄附する行為が迂回献金として受け取った側までも違法で逮捕するというなら、名前の挙がっている森元総理や二階通産大臣の派閥など他のもらった人もなぜ逮捕しないのか。金額が多いから、証拠があったからとかで小沢代表の秘書だけが逮捕されたならおかしな話である。いま地元事務所の家宅捜索もテレビカメラ入りで行われている。一般の政治家なら政治生命も断たれるようなことだろう。

今後、収賄やあっせん利得などの別の罪が発覚すれば今回の逮捕は単なる別件逮捕ということで、逮捕自体には問題がなかったとなり、検察の方が正しかったとなる。その場合、数日のうちに動きがあるだろう。いずれにしろここ数日間の紙面、特に新事実があるか、検察が何をリークしていくか、要注目である。

終日、事務所。昼食はいかなごのくぎ煮とおにぎり。夕刻、産経新聞の電話取材。その後、神戸。県議、衆院選、神戸市会、若手関係者と夕食懇談。

  (未定稿)井戸まさえ県議、衆院選へむけパーティーを開催!!
03/06 (金)

acchi.gif 今朝も日刊の新聞全紙を見る。西松建設絡みでは東京地検特捜部は長野県の村井仁知事周辺を先行して捜査していたが、事情聴取した県職員(元秘書)が自殺したので、小沢代表の秘書も自殺したらかなわないと思ってすぐに逮捕したという話も。逮捕事案については細かな話ばかりで本筋の新たな話は特にない。

「関係者によると」ではじまる話が全紙で掲載されている。関係者が誰なのかは「取材源の秘匿」のために明かされないし、それは記者の取材手法として認められていることだからいい。しかし、話の内容は捜査当局しか知りえない話で、各紙少しずつ違う話が示されているが、これは取材を受ける担当の副部長が各紙ごとに少しずつ違う話を流しているからである。政治家捜査の場合などは世論の動向も大切になるため、捜査前からどういった話をリークするかは決っているのであって聞き間違いや偶然などではない。今回の場合、逮捕後のリークだが、逮捕気運を高めるために、逮捕前に少しずつリークして逮捕気運を高める手法もよくとられる。

世論誘導のためのリークという戦術だが、今回のことだけでなく「関係者によると○○容疑者は取り調べに対して容疑を認めている」「取り調べに△△と供述している」という報道は毎日目にしている。捜査員しか知りえない逮捕勾留中の容疑者の供述内容がマスコミの報道によって外に出る(弁護士の場合、弁護士によるととなる)のだが、これを公務員の守秘義務違反と批判しないのは、マスコミは国民の知る権利にこたえ、憲法で守られた「報道の自由」の中で報道しており、国民は知る権利が満たされるということである。とはいえリークする側の守秘義務違反は国民の知る権利や報道の自由によって消えるものではない。このあたりは一種のタブーとなっており、情報を受け取る国民の側が冷静な判断をしなければならない。報道が全て正しいわけではない。

しかし、選挙という民意ではなく試験で選ばれる検察官がなぜ世論を気にするのか、おかしいと思われるかもしれない。しかし、検察も行政府の一員で、検事総長の任免は内閣が行うことになっているが、その内閣の一員すら罪があれば逮捕しなければならない。その点で、検察は、内閣を含めて政治家が検察に介入すること、特に人事で影響力を行使することを嫌がっており、与野党にかかわらず政治家が人事等に介入する事態を招かないために、国民世論の負託を受けていると自負できる存在でなければならないのである。政治家の場合、そもそも選挙で選ばれており、一定の国民支持がある人も多い。そうした政治家を逮捕しても、なお検察が批判されず喝采を浴びるためには「こんな大悪人だった」と国民に知らしめることが大切なのである。

もちろん逆の場合もあった。世論を読み違え、検察庁の金看板にペンキをかけられたという事件(※金丸ペンキ事件)を思い出す。92年の佐川急便事件の際に、5億円のヤミ献金を受けていた金丸信元自民党副総裁に対し、特捜部が政治資金規正法違反で略式命令・罰金20万円としたことに国民が「バランスを欠く」と反発し、検察庁の金文字の入った石銘板にペンキがまかれたのである。その後、世論の強い批判を受けて議員辞職後の金丸元副総裁を別の脱税容疑で逮捕した。今回の事件を「法と証拠」に基づく逮捕で政治的配慮はないとか言っているようだが、金丸事件をみても単なる建前であることは誰でも知っている。

今回の場合は、現在のところ、罪状とその影響のバランスを欠いていると私には映る。別件で何か新事実でも出てこないと検察に対する信頼は低下するだろう。今回のような事があると緊急の世論調査がある。内閣や政党の支持率がはかられる。民主党はもちろん下がるだろうが、検察の支持率調査がもしあれば、同様に下がっているのではないか。政治のあり方に影響を与える捜査をする際には、国民のあらぬ疑いを招かないためにも、その捜査の方法を含めて影響をはかるのが当然である。それがバランスを欠くと国民に映った時、政治の介入をまねき、結果として身に跳ね返ることになる。それは本当は危険なことである。日本の政治は三流といわれてきたが、選挙後に前政権の不祥事を暴き、前大統領が逮捕されるといった韓国や台湾のような意趣返しは93年の細川政権となった政権交代時には行われなかった。政権交代によってこんな意趣返しを行われるようになると四流と言われるだろう。今回の事件でバランスをとろうとするなら、収賄やあっせん利得などの別の罪を立件していかないと、細々したリークでは、検察に対する信用は揺らいでしまうと思う。ということでは今日の朝刊に特段の新事実はないのだが、ここ数日間の紙面、検察のリークには要注目である。


昼食は事務所で焼飯をつくってもらう。


午後、政府高官が「捜査が自民党議員にまでは及ばないとの見通し」を明らかにしたという報道も。政府高官とは官房副長官のことだが(政府首脳とは一般的には官房長官)。その後、姫路駅で購入した夕刊紙では元警察庁長官の漆間官房副長官とある。この人の経歴から判断すれば事実なのだろう。そういうことなのか…。

播但線で姫路。乗り換えて神戸のメリケンパークオリエンタルホテル。「井戸まさえの飛躍を期す会」に来賓出席。井戸まさえさんは現在兵庫県議で同僚なのだが、次期衆院選で民主党の公認をえており、今回は戦いに向けた政治資金パーティーである。


司会は神戸市会中央区選出の平木ひろみ市議、東灘区選出のよこはた和幸市議



松下政経塾では井戸さんの後輩という福山哲郎民主党政調会長代理「政権を取るためにはこうした困難をクリアしていかなければならない。我々は坂の上の雲をまだ見ていないのです」。最近朝ズバッなどテレビ出演も多いのですが相変わらず元気満々。参議院時代は私の方が年上だと思われていました。久方振りに話しました。



井戸まさ枝県議の決意表明!!今朝も神戸市内の駅で街頭演説をしました。こういう事件が起こっているので石は投げられないにしても、批判の声が寄せられるかと思ったら、「こんなことで負けてはいけないよ」「なぜ民主党だけなの」「なにかおかしいね」と話し掛けてくる人も多く、なんといつもの3倍もの方から激励を受けたという。



乾杯の発声は石井一副代表。さすがの挨拶でした

  (未定稿)精一杯の皮肉記事!!
03/07 (土)

puri.gif 連合兵庫の春季生活闘争(いわゆる春闘)の中央総決起集会が神戸市役所前の公園で開催される。その後、民主党兵庫県連の選対委員会。県内選挙関係について協議決定。その後、出前弁当。その後、党県連常任幹事会。6月7日投票予定の尼崎市長選挙に北村章治氏(現職)、明見孝一郎氏(新人)の公認を決定。明見さんは私も関わっている県連「政治スクール」出身である。また4月26日投票予定の淡路市長選挙に門康彦氏(現職)の推薦も決定。政治資金規正法違反による小沢代表秘書逮捕の件については所属国会議員から国会内の様子が報告された。与野党ともこの問題については本当に静かという。企業献金を受けていない人は他人事かもしれないが、そうでない人は軽々に発言できないのだろう。民主党も自民党もない。ここに今回の事件の恐ろしさがある。

終了後、県庁前の喫茶ビハーゲンで懇談。選挙公約、マニフェストについて地方議員らと打ち合わせ。その後、姫路へ。白浜町のヤカ紙工。WBC日韓戦の中継をちら見しつつ青年会議所の寸劇の練習。練習も順調。試合も韓国にコールド勝ちと久方振りに大勝である。

家に帰って新聞、テレビを見ていると今日も西松建設がらみの話が多い。しかしリークはリークでも今回は自民党がらみの話も。「二階大臣側も聴取へ」という記事である。これには苦笑。漆間官房副長官が「自民党議員の立件はないと思う」と記者に漏らしてしまったので、バランスをとらざるを得なくなってきたのだろう。

当初は着手予定でなかったのか、その記事の下には「来週にも特捜部以外から応援を得て検事を増員するという」オチをつけている。この記事は検察のちぐはぐぶりを皮肉った記事だろう。

記者にしても検察のちぐはぐぶりを今報道することは「特落ち(大事な話を他社に抜かれる失態の中でも、特に一社だけその話を落とすこと)」や「出入り禁止(記者が検事の官舎や自宅に入らないよう通告を受けること。今回のような発表でない全リークの場合、全く記事が書けず致命的で、その記者はまず間違いなく閑職に飛ばされてしまうだろう)」を喰らう絶対のタブーである。報道機関の中でも何かおかしいと思っている人はいる。しかしそれはタブーであり書けない。今回は小さいながら精一杯の良心を発揮したものだと思う。

これが情報をもらう側の日刊紙・テレビの現実である。世間の評価が分かれている中で全紙・全テレビだけは同じ方向なんて、日ごろ報道統制国家を批判しているもののすることではないだろう。もっと頑張ってほしい。

  (未定稿)政治資金規正法違反関連、続報!
03/08 (日)

kocchi.gif 日曜朝の報道番組を見る。各社、岩手県の「胆沢ダム」にテレビカメラを取材に行かせている。国土交通省東北地方整備局が発注した「胆沢ダム」の工事について、小沢が西松建設からヤミ献金を受け、影響力を発揮して西松に受注させたという「疑い」があるように言っている。なぜ整備局から今度のダム入札では西松を入れろと小沢側から圧力がかかったとの整備局の証言がでないのか。この検察リークの構図通り受注させていたならば、「受託収賄」罪という重要な犯罪が成立する。秘書どころか代表が逮捕されてもおかしくない。

しかし、議院内閣制の下で野党の国会議員には何の職務権限もない。いくら元自民党幹事長とはいえ野党第一党の党首に天の声を発するだけの力もない。与野党が対峙する政界でそんなことをしていてはすぐにばらされ捕まっている。そんなことぐらいテレビ記者でも少し調べればわかるはずだが、少なくともテレビ報道をそのまま受け入れる国民にはこの「受託収賄」の筋書き通りに映っているのだろう。

また、受注を邪魔されないように献金したという報道も。これはある意味で間違っていないと思う。企業は何の趣旨で政治家側に献金しているのだろうか。「意味のない献金をして会社に損を与えれば背任罪という立派な犯罪である」ということは何度となく指摘している。しかし、「小沢に邪魔されずに受注できたのは献金をしていたからだ」という理屈では「受託収賄」罪は成り立つわけもないし、結果として邪魔をしなかったことが「あっせん利得」罪にあたるというのも無理がありすぎる。いったいこの「胆沢ダム」のリークは何なのか。政治的には明らかにダメージとなり、複合的に効いてくる。政治不信となり、結果として低投票率にもなるだろう。誰に有利なのか。

その後もテレビを見る。最近は10時になるとTBSのサンジャポに固定するすることが多くなっていたのだが、今日はテレ朝のサンプロである。検事OBで桐蔭横浜大学法科大学院教授桐の郷原信郎氏も出演している。政治資金規正法の解説では警察キャリア出身である平沢勝栄代議士の解釈の誤りをすぐさま明解に喝破していた。昔は同法違反で政治家を追っていたのだろう。さすがプロである(私も知らなかった)。

郷原氏は「今出ている情報で、小沢の秘書を政治資金規正法違反で立件するのは難しい。この先、これまでの情報以外の何かがなければおかしいが、それが一体なんなのか想像がつかない」と。「今の政治状況からすると、政治的な影響は極めて大きい。こういう時期にあえて政治的な影響を生じさせてまで捜査する事件としては、今、表に出ているこの政治資金規正法違反は、明らかに小さく、軽微な事件だ。この事件が今までに出ていないもっと特別な悪質性があるとか、あるいはその先に何か別の事件があるということでなければ、普通はこの時期にこういう捜査には着手しないと考えるのが検察に関係している者の常識だ。これ以外の何かがなければ、おかしい」と。

またマスコミに情報をリークしているものについても、「本当に捜査を担当しているラインのところとは考えられない。今回、マスコミが報道している情報にしても、不正確なことだらけ。法令解釈の根本的な理解も欠如している。捜査に深く関与している人間なら絶対に分かるはずのことを間違っているので、本当に捜査を担当している者がリークしているのではない」という。

「理解に苦しむこの時期の小沢氏秘書の逮捕 元検事・郷原信郎氏インタビュー 」(日本ビデオニュース/動画あり)

逮捕直後は特捜部長経験者など多くの大物ヤメ検弁護士がテレビメディアに登場してきたが、事件直後は別件があると踏んでいたのだろう、勇ましく発言していた。ところが出てこないので心配しているのではないか。

とはいえ、今週にも再逮捕があるかもしれないと朝日新聞の星浩編集委員が発言していた。新事実が出てくれば小沢代表の辞任は免れないことも事実。本筋が出てこないのに末節の話や根拠のない話ばかりが出てきている。不思議である。

その後、田原総一郎氏と田中真紀子代議士の対談。過激な発言も多いのだが、「小沢一郎民主党代表は辞任すべきだ」との意見が毎日新聞の調査で57%にのぼったことについて、「日本人がどれだけマチュア(成熟している)であるかが試される」とし、「民主党も試されている。(党内に)代表が代わった方がいいという動きがあるが、そういうことはしないで、事実を納得できるまで落ち着くべき」と。その通りだと思う。

  (未定稿)今回の事件について、衆院選前の捜査は不適切だと「思う」に46.9%【産経・FNN合同世論調査】
03/09 (月)

kouji.gif 朝の街頭演説。演説場所の山電姫路駅前には雑貨のLoftが山陽百貨店西館5Fにオープンするという告知も。


LoFt告知


この間多くの方に民主党のことでご心配をいただいている。毀誉褒貶あるが、私が民主党所属であるためか激励も多い。いずれにしろ皆さんに心配をかけたり、政治不信を招いていることは確か。そうした点を謙虚にお詫びし、我々に与えられた責任を果たしていかなければならないという趣旨で話す。

今日は「自民党には捜査は及ばない」と発言した元警察庁長官の漆間官房副長官が政府参考人として参議院予算委員会に出席。「特定の政党、議員に捜査が及ぶか及ばないかを申し上げた記憶はない」と答弁したという。「記憶がある」ということの反証は難しいため政治家の証人喚問の時でもよく逃げの答弁で使われるが、事務の官房副長官が数日前のことを「記憶がない」というのはかなり恥ずかしいことである。これまでは、そうした犯人の言い訳に「嘘をつくな。本当のことを言え!」と追及してきた側の人間ではないのか。そもそも登用時からいろいろ言われていた人物。検察も怒っているだろう。どこもかしこも人材難である。

小沢代表は政治は権力闘争であるという持論を持っている。今回は政権獲得のための大きな戦いともとらえているのだろう。しかし、政党や政治家との権力闘争はいいが検察との権力闘争はどうなのか。検察は司法試験に合格し、選挙(民意)とは無縁の終身の身分が保障され、逮捕権や起訴権を独占する精鋭の集団である。これと野党の一政治家が勝負をして勝てるのかということである。平時、政治家と検察では国民の信用度ははるかに検察の方が高いだろう。しかも、今回は検察側の新聞・テレビメディアをつかった序盤の情報戦で小沢代表側は大負けしている(ネットではそうでもないようだが…)。また、真の戦いの場は裁判ではなく選挙である。裁判で白黒がつく間に選挙で敗れてしまえば裁判で勝っても何の意味もないのである。

いまの段階で別の容疑が出てこず、明らかに逮捕が不自然なので、検察が別の疑惑の証拠は持っているが、引き延ばした方が傷が大きいと隠している話も聞く。引っ張った後に炸裂させるという作戦を遂行しているのではという説である。こうした懸念は党本部内でも出ていると思うが、この場合はこの戦いの完全な敗北である。もちろん代表を守った民主党も負け、メール事件の再来と言われるだろう。しかし、いま代表の発言を信じるほかないのである。

しかし、この今回の捜査について国民はどう見ているのか。今日公表された【産経・FNN合同世論調査2009.3.9】を見ていると、目を疑うような結果を見つけた。『衆議院選挙が近い時期の国政をめぐる捜査は不適切だ』という設問に対する国民の意識である。

Q6. 民主・小沢代表の公設第1秘書が、政治資金規正法違反容疑で逮捕されました。これについて、次に挙げる考え方はあてはまると思いますか。そうは思いませんか。それぞれについて、お答えください。

・衆議院選挙が近い時期の国政をめぐる捜査は不適切だ。
思う 46.9、思わない 39.9、わからない・どちらともいえない 13.2

と結果は、「捜査は不適切だ思う国民が 46.9%と思わない39.9%より大きく」なっている。今回の事件について、これだけのたれ流しとも言える情報操作があっても国民は捜査のあり方に疑問を持っているということがよくわかる。

もちろん、下記のような他社もやっている普通の設問もある。

・小沢代表は責任を取って辞任すべきだ。
思う 47.4、思わない 41.4、わからない・どちらともいえない 11.2

辞任すべきの声の方が大きい。これは謙虚に受け止めなくてはならない。捜査は不適切でも辞任すべき、また衆院選のためにには代表を辞任した方がいいという意見かもしれない。実際はこの話もよく耳にする。しかし、今回のように、これまで報告書の訂正で対応してきたような事例を検察のリークや明らかにされてもいない疑惑があるように報道されただけで辞めてしまえば、誰もこの職を務められない。また、権力のある側にも同様の事例がある中で、権力のない側だけが、弾劾されるのを唯々諾々と受け入れるのは、将来の政権交代を前提とした民主政治にも禍根を残すことになる。国民の声を謙虚に受け止めつつ対応を考えなければならない。

【産経・FNN合同世論調査2009.3.9】HP

残念ながら、後者の設問に対する答えだけが大きく報道されるのだろうが、こうした設問があることは報道機関として健全である。結果は、驚くべきことに国民も冷静で、検察の信用性がかなり低下しているということだ。検察の信用性が損なわれつつあることは、国民の捜査協力にも影響するし、引いては政治の介入も受けるということである。そろそろ別件ではなく本件を明らかにしてほしい。遅れれば遅れるほどいずれの傷も大きくなる。

西延末でM代議士関係の会合。明日から街頭演説告知のためのポスターの規制が加わる。2人以上の弁士を並べる必要がある。とはいえ既にそうしている。その後、事務所。その後、電車で神戸三宮。神崎郡選出U県議のH事務所長と遭遇。いろいろ話す。その後、タクシーで六甲荘。関西広域連合についての議員懇談会。制度に詳しい講師と意見交換。その後、他党の県議と意見交換など。

  (未定稿)石川ともひろ代議士を参考人聴取へ?
03/10 (火)

kocchi.gif 事務所で作業、来客対応。昼食は事務所でうどんを茹でる。


うどん。大根おろしをかけて


夕刊に小沢代表の元秘書 石川知裕代議士を参考人聴取へという大きな記事。出頭という表現を使っているところも。まるで犯罪者扱いである。捜査情報が事前に漏れれば証拠隠滅や口裏あわせが行われるといっているが、そんなことは棚に上げて、事前に大きく書かせたのだろう。逆に言えば聴取や捜査自体が主目的ではないということだろうか。リーク批判がある中でもリークをやめるつもりはないようだ。目的が小沢の「首をとる」ことに移っているのかも知れない。「首をとった」という言葉は、記者が報道によって、また、政治家が国会の質問によって権力のある政治家を辞職に追い込んだときに、手柄のように使われる。新情報がリークされない中、まさか首とりが落としどころではないと思うが、小沢代表にとっては次期選挙にも出馬する元秘書をさらし者にされることは、非常に辛いことだと思う。

報道が落ち着いた事項について検証すると、
・献金返金問題
西松建設献金事案の小沢代表事務所以外の献金を受けていた側は「道義的な観点で」返金するとか、政治資金収支報告書を訂正するとか…。2団体は既に解散しているので返還できない。忘れ去られるまで待つか、法務局に供託でもするのだろう。これでこちらは免罪なのか。

・請求書問題
「西松から押収した証拠に小沢側からの請求書があった」という話。請求書のあて先が政治団体なのか企業名なのかは実はかなり重要で、企業名であれば政治資金規正法違反として有罪となる可能性もある。いつの間にか検証されなくなったが、事実はわからない…。

請求書の話も大きく報道されたが、小沢事務所だけでなく実際の献金を担当する担当者の実務と一般国民の感覚とは全く異なるたろう。政治家側からの依頼ではなく、企業の自主的な意思のみにより政党(支部含む)に対して献金を申し出る例は実際はほとんどないからである。実際は政治家側からの献金のお願いや金額を指定した依頼(最低一口3万円などと記載したり、振り込み用紙を同封する例)をすることによって、献金が行われているからだ。

特に大企業では口頭での要請は駄目で請求書が必要というところが多い。中小企業なら社長の鶴の一声で振り込まれるのかもしれないが、上場企業などではそうではない。出金の決済を受けるための稟議が必要で稟議書に「政治家側の要請があり寄附する」と起案しないと決済や監査が通らないからである。見返りのない政治献金を特別背任とするような株主代表訴訟もあり、自主的な意思による献金自体が難しいということ。日本経団連も一時やめていた会員企業に献金額を割り振る「斡旋」を再開しているが、斡旋しないと自主的な献金はほとんどなかったということである。政党への企業献金を政治家側が要求することが違法という説に立てば、献金を受けている政党支部の代表や担当者は誰でも逮捕することが可能である。

先日、ある衆院候補がオバマ氏のHPをみようとすると献金のページに誘導されたということを記載したが、それを見て、自分も小口個人献金をもらうことを考えようと後援会の会報に1口いくらかの金額を書いた「振込用紙」を同封したそうだ。こうした振り込み依頼も受けとりようによっては寄附の「請求書」と思う向きもあろう。私にも現職の国会議員からは資金カンパを求める振込用紙が年に何回も私のところに届く。できる範囲で協力している。私もHP上でもカンパを呼びかけているし、会報に振込用紙の同封すべきとある支持者の人から提案されたこともある。一定の金額の会員制組織をつくればいいのではという提言をうけたこともある。様々な整理すべき問題もあり、ハードルは高いと思ったが、今回の件で更に高くなった…。国民の中では個人献金もやめてしまえと思う人が増えていると思う。政治献金=悪で、政党助成も悪い、給与の遅配も思想のためなら我慢できる人、組織選挙や強力な団体に属し本人の支出は不要という人、献金不要のお金持ちばかりが政治に関わればいいということになる。政治は誰のためのものか。

  (未定稿)中学卒業式の答辞に感心!!
03/11 (水)

puri.gif 母校増位中学校。卒業式に来賓出席。卒業生は193人。私たちの頃に比べかなり減ってきている。卒業生代表の答辞は妹Mの書道教室に通っていた砥堀小出身のBくん。

アメリカの哲学者エリック・ホッファーの人間についての考察を引き、「人間は決して完全ではなく、永遠に未完だからこそ、永遠に成長し続けることができる」と。大いに感心。中学生のレベルではない。他の来賓の方も驚かれていたが、お父さんによると政治にも興味を持っているという話をきいたことがある。将来が楽しみである。


卒業生代表答辞



卒業記念品目録贈呈には実家近所のTくんが登壇。近所の子ばかり。皆優秀である。



3年生の担任の先生方


見送りの際に少年愛護委員の皆さんと懇談。終了後、姫路城に向かうという。聞けば、市内の一部中学の不良卒業生が姫路城周辺に集まって気勢を上げるという情報が今年も入っているらしい。特攻服に着替えたりする輩もいるそうだ。姫路城は世界文化遺産であり外国人観光客も多い。卒業式の感動と対比して情けない。また恥ずかし過ぎる。

終了後、実家。その後、野里は312号線沿いに先月オープンしたかっぱ寿司。全皿105円。週末などいつも行列である。

その後、事務所。作業。その後、播但線で姫路。バスで姫路キャッスルホテル。寸劇のリハーサルの後、青年会議所の例会で寸劇を披露。劇に出るのはこどもの頃以来だと思うが具体的には覚えていない。一言の台詞を覚えるだけでも大変だった。プロの役者の方はすごい。シナリオライターのSくん、練習の仕切りや用具の準備などを担当したIくんらを中心に18時間も練習した成果があった(私は練習の多くを休んだが…)。終了後、十二所線沿いの良寛。打ち上げ。

  (未定稿)報道にバランスや誤報訂正の謙虚さを求める!
03/12 (木)

kouji.gif 事務所で作業。昼食は事務所で焼きそば。私の場合、焼きそば作りは苦手でフライパンにこびりついたりいつも失敗している。人に作ってもらった方がいい。

その後、H自治会長さん来訪。四方山話。最近、砥堀駅を降り「糸の細道」から有明、増位山随願寺に登る人もいるという。糸の細道がどこかわかるようにS前自治会長さんが砥堀駅近くの広報板に案内図を書いて掲示されたそうだ。地域の文化に誇りをもち、自らそれを守る。素晴らしいことである。今月20日には春川神社から「糸の細道」を通って増位山随願寺に登るイベントがあるらしい。久方振りに私も「糸の細道」を登ろう。運動不足だがゆっくりのぼるそうなので大丈夫だろう。

小沢代表関係では、石川知裕代議士が検察官の事情聴取を受けたとしてコメントを発表。「わたしの知るところを正直に述べてまいりました。これからも同様の要請があれば、可能な限り対応する所存です」と。石川知裕代議士は一生懸命、真面目に政治をやってきた先輩である。お世話になってきた先輩がこのような形でさらしものにされ、政治生命にもかかわるように言われるのは、小沢代表だけでなく私も腹が立つ。石川さんが検察官の聞き取りを受けたのはこれが初めて。事務所を手伝っているMさんによると昨11日までに「参考人聴取した」と過去形で伝えた共同通信、読売新聞、日経新聞の報道は誤報という。10日「聴取へ」・11日「聴取した」※誤り・12日「聴取した」(事実)。垂れ流しというよりリークによって誤報まで。訂正も見られない。恥ずかしくないのか。とはいえMさんによると今回の事件を冷静に分析しているまともな記者も実は多いという。新聞に書けない検察批判というタブーは雑誌に振っているようだ。

「週刊朝日(死闘!検察VS小沢 日本最強の捜査機関と野党第一党の党首が前代未聞のガチンコ対決!)」、「サンデー毎日(魚住昭 検察の「暴走」を叱る!「これは『永田町版』ライブドア事件だ」)」、「日経BP(下記参照)」といった系列の雑誌にそれも有識者に書いてもらっている。

全て目を通したが小沢批判、検察批判あり言論機関としてバランスがとれている。なぜこのバランスを部数のはるかに多い本紙で発揮しないのか。戦時中の軍部の大本営発表を検証せず垂れ流し、傷ついたのは新聞であろう。権力の行使を批判なく垂れ流し、雑誌でいい訳程度の検察批判ではバランスが全くとれていないと思う。こうした世界の情報は永田町・検察関係者から直接かメディアを通してしか国民は知ることができない。基礎知識が不足したままブログ等に意見を書いている人も多い。メディアの機能を放棄するような広報機関になっている現状は見るに耐えない。

『日経BP』にはサンデープロジェクトのキャスター田原総一朗氏が書いていた。ネットでも読めるので紹介したい。表題は「“検察内クーデター”説も出た西松建設事件」である。「この西松建設の違法献金事件は、よく考えれば考えるほど謎に満ちた事件である。小沢代表は記者会見で、検察のやり方に対して真っ向から攻撃的姿勢を打ち出した。考えてみれば当然である。取りざたされている政治資金規正法違反で、いきなり第一秘書が逮捕されるという前例はない。異常な事件である。
 しかも、小沢さんも言うとおり、今にも総選挙が行われようとしているときに、世論調査などで自民党に代わって政権を奪取する確率が極めて高い民主党の代表が、こんな深刻なダメージを受けるというのは尋常の出来事ではない(続きは下記リンクから)」

続きは→田原総一朗「“検察内クーデター”説も出た西松建設事件」

  (未定稿)「文藝春秋」『これが日本最強内閣だ』に松本たけあき代議士登場!!
03/13 (金)

acchi.gif 事務所で来客対応、過去の新聞記事、資料整理など。昼食は事務所でマクドナルドのクォーターパウンダー。


肉の量が多いクォーターパウンダー(4分の1ポンド)


夕刻、姫路商工会議所。青年会議所の研修特別委員会。ロバート議事法について研修。

帰宅後、月刊「文藝春秋」の『これが日本最強内閣だ』(各界識者33名&政治記者84名アンケート)という特集記事を読む。松本たけあき代議士も田原総一朗氏から「厚生労働大臣」、三菱UFJ証券チーフエコノミストの水野和夫氏から「国土交通大臣」というポストで名前を挙げられていた。さすがである。早く実現されんことを。そのためには政権交代である。

  (未定稿)盛りだくさんの一日!!
03/14 (土)

mail.gif 降雨の中、JR姫新線は播磨新宮駅。姫新線新型車両出発式に来賓出席。新型車両は高速化対応に対応するものでこれまで同様ディーゼル車両。県がJR西日本に35億円を無償で貸し付け、利息分は県と沿線の姫路市、たつの市、佐用町が負担するという方式で導入された。今日が一斉ダイヤ改正日。とはいえ、2010年までは軌道改良工事が続くため、高速運転は少し先のことである。


赤とんぼをあしらった新シンボルマークの前で挨拶するI知事



ミスたつのから記念列車運転手に花束の贈呈



上月駅へ向けて出発!


その後、一旦事務所へ。新聞や資料等に目を通した後、播但線で姫路。中央コンコースで開催される「あいたい兵庫デスティネーションキャンペーン(4〜6月開催)」のPR「あいたい兵庫盛り上げ隊観光PRイベント」へ。I知事をはじめ旧西播磨市長町長も集合。各自治体のマスコットキャラクターやお城の女王などイベントガールも出席。花を添えていた。


姫路港開港50周年記念事業をPRする兵庫県の「セーラーはばタン」と相生市の「大ちゃん」。子どもたちや学生から写真をせがまれていました。



お城の女王ら西播磨各自治体のキャンペーンガールの皆さん


その後、タクシーでホテルサンシャイン青山。昨年亡くなられた中村聖子さんを偲ぶ会。M代議士の熱心な支持者だった。私も挨拶。終了後、出席されていたH会長の車に乗せて頂き、姫路駅まで送ってもらう。感謝。報道関係の話をしていると偶然「姫路お城の女王」の話も。聞けば協賛企業ということで審査も担当されているようだ。今年も5月に「姫路お城の女王」の募集があるそうだ。

参考−昨年の神戸新聞「姫路お城の女王」募集要項

その後、新快速で明石。駅を出て目当ての会場を探すも、途中で誤りに気づき西明石へ戻る。ホテルキャッスルプラザということでよく書類を見ずに明石城に近い明石駅と判断していたが、最寄は西明石駅だった…。民主党は明石市選出の岸口実県議の県政活動報告会に来賓出席。私と同様に間違って明石駅にいってしまった人もいたという(苦笑)。


前中京女子大学学長の谷岡郁子民主党参議院議員による講演。「中京女子大学出身の柔道選手 吉田沙保里は金メダルをとっても後輩に偉そうにしない。また一番弱い生徒、諦めかけているような生徒とも率先してスパーリングをする。その子たちは辞めずにみんなついていく。強くなっても驕ることはいけない」と。いい話である。



厳しい県財政の実情をはじめあらゆる問題を熱く語る岸口県議


その後、姫路に戻り、フェスタの珈香王珈琲店。Nさんから相談を受ける。また改めて時間をとる必要あり。

夜、2軒はしご。今日は多忙な一日だった。

  (未定稿)民主党県連政治スクール街頭演説&修了式!!
03/15 (日)

kocchi.gif テレビで日曜朝のニュース報道番組報道を見る。小沢代表秘書逮捕に関する報道も少し落ち着いてきたが、リークの内容は当初の政治資金規正法違反から公共事業に関係したあっせん利得罪にシフトしてきている。あっせん利得処罰法の法制化には私も国会勤務時代に関わってきたが、「邪魔されないための献金」であっせん利得が成立するなら立法者の想定を超えた話であり、こうした運用があるのだろうか。前者は形式的なものだが後者で立件されると厳しいことは間違いない。フジテレビの報道2001には、検察OBで東京地検の特捜部長まで務めた宗像紀夫氏が出演し、「政治資金規正法違反は氷山の一角。大掛かりな政治資金規正法違反、贈収賄。第2弾、第3弾があるのか。(事件展開の)先が見えている。でなければこの時期に特捜は着手しない。このままじゃ終わらない。」といった勇ましい発言も。関係者の一斉聴取が始まっているという報道も(リーク批判は一定高くなっているがやめないらしい)。小沢代表や秘書たちはもはや犯罪者集団の烙印を押され、それが定着してきた。関係者発の報道は全て根拠が不明で、目的が何であるのか今となってもよくわからない…。

しかし、様々なコメンテーターやタレントもいろいろ発言しているが、検察や司法制度、あっせん利得、政治資金規正法について基本的な知識が全くなく、しかも誤った発言している人がいる。国民のコメントは自由。しかし、国民共有の財産である電波を使っているテレビメディアで出演料をもらって業務として発言している人は責任をもって発言してほしい。クーデターを起こすときまずテレビ局を占拠する。影響力が格段に高いからである。自浄能力を発揮してほしい。

ずっと「政治とカネ」に関する刑法(贈収賄)・公職選挙法・政治資金規正法という法律に関わってきたが、完全に守るということは正直簡単ではない。権限のある公務員と食事をして何かを依頼したとする。食事代は全額奢らず、割り勘にした。しかし、一円まで完全に割らないと、2円以上支払いに差があると法律上その差額は賄賂ということもがきる。立件され有罪となるかは別だが、法律上額の多寡の規定はない。公職選挙法や政治資金規正規正法などは違反の成立要件が更に簡単で一時的や形式的になら恐らくほぼ全ての人が法に触れているだろう。つまり立件側の運用次第では誰でも立件できるということである。私が懸念している本質はここである。今回の問題はどちらに有利不利ではなく、与野党でもなく、よくよく考えておかないといけないと思う。ただし漆間発言が事実なら別だが。

本日東京で「青年将校化する東京地検特捜部〜小沢第一秘書逮捕にみる検察の暴走〜」というメディア関係者のフォーラムが開催された。ABCムーブ等に出演している二木啓孝氏がコーディネーターをつとめ、サンデープロジェクトの田原総一朗氏、ジャーナリストの魚住昭氏や佐藤優氏らが登場したらしい。佐藤氏は今回の事件を国策捜査ではなく「青年将校のように、政権交代が国益を害すると信じて捜査したのだろう」という見解を持っているようだ。田原氏は「民主党代表に深刻なダメージを与えた。乱暴きわまりない。政治資金規正法だけでの起訴なら検察の敗北だ」と批判したという。今回の事件を先頭に立って報道し、「関係者の話」として垂れ流してきた朝日新聞も翌日このフォーラムのことを「ジャーナリストら検察捜査批判のシンポ」として掲載した。バランスをとる力が働いてきたのだろうか。「教育に新聞を(NIE Newspaper in Education)」という運動があり私も支持しているが、新聞に書いてあることは教科書に書いてあることと同じと思っている人が多い。今後に期待したい。

その後、播但線、新快速等を乗り継ぎ、神戸・元町。高架下の丸玉食堂で五目やきそば。丸玉食堂については以前も書いたが今回は東店。駅前店とは雰囲気が相当異なる。こちらは一見でも入りやすい。


五目やきそば。神戸独特の平打ち麺である。


その後、民主党兵庫県連。青年局が主催する「政治スクール」の修了式。将来の地方議員候補の擁立目的も含めて政治スクールを開校しているが、今日は実践も兼ねてということで「街頭演説」もあわせて実施するため、青年局の神戸・西宮・川西市会の面々とスクール生で県連大型車で三宮センター街前、元町大丸前へ。


三宮センター街前。バックはそごう神戸店。スクール生全員の演説のほか、井戸まさえ衆院候補予定者も合流し演説!!私は右端で司会を担当。人の多い都会は緊張しますね



元町大丸前。政治スクール校長の松本たけあき代議士も合流!!



終了後、県連に戻り、修了式を開催。松本たけあき代議士から修了証書が手渡されました。


その後、松本校長から式辞。作家の村上春樹氏がエルサレム賞授賞式で行ったスピーチ「卵と壁」について語るとともに、幕末の吉田松陰と桂小五郎を例に思想家と政治家の役割分担等について語る。大変いい話だった。

その後 スクール生から感想や抱負、青年局議員から一言ずつ挨拶。「これだけの経験をさせてもらって参加費1万円は安すぎる」という感想も。私は政治に人材を入れるためにを第一に考えて活動している。その先鞭をつけたいとも思っている。政治家には「地盤・看板・カバン」が必要といわれるが、最初からある人はタレントや世襲の人ぐらいのもの。こうした政治スクールが、そうでない人の発掘機会になることを願っている。興味のある向きは次回以降是非参加してほしい。終了後は打ち上げをして散会。

  (未定稿)来年度予算、県会予算委員会で可決される!!
03/16 (月)

hare.gif 山陽電車姫路駅前。定例の民主党の朝の街頭演説。新年度予算について話す。ある方から高校別の東京大学合格者数のことで私に聞かれた。この時期サンデー毎日をはじめ各高校の合格者数が掲載されているあれのことだが…。

終了後、神戸の県庁。予算特別委員会の総括審査を応援傍聴。総括は知事も出席。民主党からはK県議が質問。昼食は県庁西のマルシェのカツカレー。たまにどうしても食べたくなる。変わらず秀逸。


マルシェのカツカレー


午後は同僚議員の依頼対応や来客対応、諸作業など。予算委員会は各会派の質問終了後、討論、採決。今回の予算委員会の審議内容については全くといっていいほど報道がなかった。本会議も議員の良い質問についてはなかった。最近、市政も含めて地方議会の審議内容があまり報道されていない。客観報道が少なければ地方議会が何をやっているかは議会広報誌や後援会報などの主観報道に限られ、第三者のチェックも働かない。選挙の際の判断基準もなくなってしまう。注目もされないというのは寂しい限りである。

その後、姫路の事務所に戻る。

  (未定稿)確定申告に考える…
03/17 (火)

kouji.gif 事務所で作業。今年も税務署に確定申告をしなければならないのだが、県の報酬以外に収入はなく追加納税も必要ないので本日申告。ここ数年は父の医療費が相当額であるため結構大変である。父が倒れるまで医療費控除など手続きをした覚えもなかった…。しかし、申告をしているといろいろ思うところあり。

いま企業献金が見返りという観点で注目され、廃止という意見もでているが、これは過去に何度も議論があった。もう10年以上前の話であり、今回の議論の内容に実は新しいことは全くない。日本ではアメリカに比べ個人献金が極度に少なく政党助成金で埋め合わせている現状はよく説明されているが、そもそも政治にかけるお金の額がアメリカに比べて少ないことはあまり指摘されない。オバマ大統領が選挙に600億円ものお金をかけたことだけが言われているが、対立候補であったマケイン候補もオバマには劣るものの相当な資金を集めており、大統領だけでなく上下院の国会議員も同様である。また選挙スタッフの数など日本とは比較にならないほどアメリカは多い。選挙後に雇用される議員スタッフ数にしても同様である(もちろん議員が落選すれば失業するのは日本のスタッフもアメリカのスタッフも同じ)。

一方、アメリカの人口は約3億人で議会上院100・下院435と定数合計で535。日本は人口1億2千万人で参院242、衆院480と合計で722。同じ人口あたりにすると約3倍も多い(ちなみに他の先進国と比較すれば日本の議員数は少ない。アメリカが断トツで少ないのである)。

議員数は日本はアメリカより3倍も多いが、スタッフを含む政治任用職を含めて考えると全体としてははるかに少ないというのが日本の実情ではないか。スタッフの代わりを官僚機構が担ってきたということだろう。「公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である 」とアメリカは日本国憲法第15条に書いたが、政権交代もなく、実際に国民の意思(選挙)によって任免される公務員はアメリカに比べるとごくわずか。このままではけないというのが民主党の主張である。

献金については、日本の個人献金が少ない第一の理由は@「献金しようと思う政治家が少ない」のが言われるだろう。また、そもそもアメリカの教会に対するものや成功者の寄附のようなA「献金の文化がない」こと、それに加えて、B「献金しようと思う税制上のインセンティブが少ない」ことも関係している。

@は定数削減をして質を上げるしか方法がないと思っているが、Bについては法改正によってすぐにでも改善できる。個人の政治献金にかかる税控除については所得税のみで認められ、寄附金控除(所得控除)または政党等寄附金特別控除(税額控除)がある。いずれも5千円を超えた金額分について、超えた分の3割(上限等の規定は別途ある)の控除とされており(詳しくは国税庁のHPへ)、小口献金の場合、控除はほとんど受けられない。受け手にとっても選管へ出向いて届出、個別の確認証明を受けなければならず手続きも煩雑である。また、パーティー券を購入した費用は政党等寄附金特別控除の対象ではない。労務の無償提供や事務所の無償提供なども同様。寄附金控除については、寄附額と同等の税額控除を導入するなど基本的な制度整備が必要だろう。

その上で、企業献金を廃止したとしてそれに見合う額が、税控除制度の拡充だけでまかなえるのか。制度ができたとしても個人献金が増えるだろうか。

いま個人の政治家では国会議員でも個人からの寄附をそんなに多く受け取っていない。平均すればわずかな金額だろう。お金のない議員が昔よく使っていた、3人の公設秘書の給与をいったん召し上げ、他の私設秘書の給与に振り分けるということが犯罪となったいま、現実に発生する私設秘書の給与や地元事務所の家賃その他の運営をはじめ、全ての政治活動の費用を文書交通通信滞在費の年間1200万円だけでまかなうというのは現実的でない。足りない部分を何らかの献金で埋め合わせることができなければ、議員の歳費を投入するほかなくなる。しかし、経費に税引き後の歳費を充てるなどは筋違いである。こんなことで優秀な人材が入ってくるわけがない。また、日本ではお金をもらう時は、頭を下げて当然という文化である。国会議員が献金を呼びかけて頭を下げて歩く姿はどうなのか。政治家が子どもたちになりたい職業になるだろうか、信頼される職業になるだろうか。

政党本部は政党助成金があるが、政党支部に認められている企業献金が廃止されれば支部の運営は更に厳しくなるだろう。政党本部だけでなく支部独自でも人を雇ったり街宣車を購入したり、号外を配ったりしている。もちろん支部独自の選挙の支出もある。政治家個人を資金面で応援する方は少ないながらまだおられるが、政党支部を支えるという個人はまずおられない。それが現実なのである。県連組織などでも本部の交付金やパーティーの開催では足りず、各議員が寄附を出し合って何とか運営しているところがほとんどだろう。私も昨年民主党の支部に対して相当額の寄附をした。

一方の支出面では小選挙区制の導入で選挙費用が一定減少したことや公職法の厳罰化もあって有権者の買収となるような金のかけ方も減少してきた。私など何を言われようが求めがあっても既に認められたもの以外の支出はしていない。しかし、先も言ったように国民が選択する政治分野の拡大をするにあたって、政治資金をこれ以上縮小すれば、今以上に質が下がってしまうということになる。これでいいのかということである。

企業献金であれ、個人献金であれ、見返りの有無を論点にするとあまり変わらないことも既に結論は出ている。政治にかかる支出を現状程度確保するとして、かつ日本における政治不信をなくすために「クリーン」さを求めるのであれば、公的支援の拡充がかかせないということではないか。いま考えられるのは、個人献金の税額控除の充実・拡大であり、政党助成金の増額であろう。しかし、いま後者を言える雰囲気ではない。速やかに前者を検討し、企業献金のあり方とセットで議論してほしい。献金が要らない、企業献金を廃止し、個人献金がなくても苦しくもなんともない人がいるのも知っている。苦しくない人だけの政治になっていくことにつながる。それが最もクリーンという人もいると思う。それは間違っていないが、それではいけないと思う。

年末調整をして終わりだったサラリーマン時代は正直年間いくら納税しているかなんて気にもしなかった。いろいろ考えさせられる。

昼食は事務所でお好み焼き。いつの間にかホットプレートが運び込まれていたので驚く。ある学校の学長就任予定者のUさん来訪。その後、姫路警察署の工事状況、概観や周辺地域との風景整合等について県警の担当警視と意見交換。一時、経営的な問題で工事中断はあったが8月中の完成、9月中の業務スタートはほぼ間違いないようだ。夜、母や妹Mと話し合い。

  (未定稿)日本漁業の問題点について勉強!!
03/18 (水)

kocchi.gif 午前中は自治会役員のNさん、元香寺町議のOさんらが来訪。懇談。その後、姫路キャッスルH。昼食ははりまの弁当。播磨政経懇話会の例会に出席。元水産庁漁場資源課長で政策研究大学院大学教授を務める小松正之さんの講演。

日本人は1975年から1人当たり年間70キロ弱の魚を食べ、世界1位をずっと続けてきたが、これは2位の韓国をはるかに凌ぐ量だった。直近の水産白書の2007年データでは60キロを割り、世界2位になると見込まれる。魚離れである。特に若い人にこの傾向が顕著である。世界では健康食ブームもあり、水産物の需要が旺盛で消費は増加している。中国でも食生活が淡水魚から海水魚にかわってきている。所得が上がってきて美味しいものを食べるということである。日本の経済力の低下もあり、海外市場での調達力も落ちてきている。


右肩上がりの「世界の漁獲・養殖生産量の推移」の中で落ちているのが日本と説明する小松教授


また、漁の問題点として、日本は底引き網漁などで若い魚を根こそぎとってしまう乱獲状態にあることをあげ、ノルウェーの鯖をスーパーで見かけるが、日本の鯖より大きい。同じ種なのになぜかというとノルウェーは規制をもうけ大きく成長してからとっているからという。日本は美味しくなるサイズになる前にとってしまう。値段が高い大型魚が獲り尽くされると、小型の魚にも手を出し、単価が下落するので、それを補うためにさらに獲ろうとする。小さいサイズの魚をいくら同じ漁獲重量とっても値段は格段に安く、大きく育つのを待ってからとった方が、その間売り上げがなくとも収入は相当多くなるという。また若い魚は美味しくないし、次の世代を産む前にとるので資源も枯渇してくるという二重の損失があるという。

とはいえ漁師は魚を獲るのが仕事だからあればとってしまう。後のために資源を保護しようと考えていたら他の漁師に獲られてしまうという考えである。何らかの規制をかけ、全員に同じ条件をかけて乱獲に歯止めを掛けなければならない。それがITQと呼ばれる資源管理システム(漁獲量を適正な規模にするため漁師一人一人の割当量を決めて管理するシステム)を導入したEUなどで成果をあげている。

漁師の年収を比較するとノルウェーは1人580万円、日本は240万円である。これでは漁師になりたいという人もいなくなってしまう。特に魚の主要水揚げ港は人口減少率が高いと予想されている。危機的状況である。

また、温暖化の影響や漁業予算問題(漁船・漁礁や市場の近代化よりも、岸壁工事をはじめとする漁港等の基盤整備公共事業に大きく配分されている日本の現状)、ダイオキシン問題(日本近海はダイオキシンが少なく、国産魚は残存量も少ない。ところが養殖に輸入餌を使うことで外国産と同様の残存漁となっている現状)についても説明された。

最後に、「クジラとイルカは何が違うか」という話。同じ哺乳類、同じ鯨類で、違うのはサイズだけという話。大型をクジラ、小型をイルカと区分しただけということである。

演題が「魚はいつまで食べられるか」というものだったため、出席するかどうか迷ったが、出席してよかった。大変勉強になった。

夜、政治資金収支報告書を提出前に最終確認。遅くまで。地方議員だから全て自分でチェックできるが金額の多く忙しい国会議員が平均何千万円、多い人なら何億円もの全ての領収書を一枚一枚チェックし何の目的かなどを調べるなんてことはありえない。責任は政治家が取るが実務は任命した人に任せるというのが自然だが、そう言えば、逃げていると思われる現実は怖い…。

  (未定稿)平成21年度予算、新行革プラン変更議案を可決!!
03/19 (木)

kocchi.gif 車で県庁。警察常任委員会。既に議了済みの認知機能検査員登録にかかる手数料等の額を定める条例の採決。可決。その後、議会運営委員会・幹事会を受けて会派の議員団総会。本会議質問回数の制限撤廃、議員報酬月額の10%削減の延長、繰越明許案件など追加提出議案の件など案件多数。

その後、本会議。平成21年度予算、新行革プランの修正等について討論、採決。可決。昼食は帝武陣の出前弁当。その後、会派総会再開。4月からスタートする新年度の会派役員、そのトップである幹事長について選挙。F幹事長が再選された。

その後、書店で買い求めた「週刊文春」を見る。 実は小沢代表秘書逮捕後、数多くのメディアに登場し、更に大きな疑惑があるとか言っていた検察OBの宗像紀夫氏のコメントも掲載されている。東京地検の特捜部長まで務めた人物である。「これ(政治資金規正法の記載違反)で本当に終わりなら、元特捜部長としては淋しい話だね。次の総選挙での政権交代が視野に入っている中で特捜部が着手したのだから、それに値する内容の事件じゃないとダメなはずです」と。 いつの間にか論調が変わってきているではないか。一体何なのだろう?

その後、大会議室で日中友好県議会議員連盟の講演会が開催された。私は県議団ニュース春号の原稿を考える。個人割当分、予算委員会質問分、警察常任委員会分…。控室では会派幹事団が知事選(7月5日投票予定)の対応をしている。

  (未定稿)「糸の細道」を登る!!
03/20 (金)

acchi.gif 地域の自治会主催「糸の細道」を登るイベントに参加。


まず春川神社境内に集合



H自治会長さんから、「糸の細道」の由緒、歴史等について説明を受ける。



地元の砥堀小学校のH校長先生も地域のイベントということで参加、挨拶された。



春川神社から出発



豊臣秀吉による姫路城築城の際に石垣用の石が播磨国中から集められたが、その際に掘り出されたものの大きすぎて運ばれなかったという竜紋石。石を割るための楔痕が見えます



手作りながら本格的な山道



この度整備された山道には「案内板」も整備されている



木についた傷はこのあたりでも出没している「鹿」の爪あと。餌がなくなると樹木の表皮を食べます



「糸の細道」の途中にある「おのこ岩」の案内。昔は春の節句に子どもたちが登ってきていたそうです



「おのこ岩」きれいに整備されています



さらに登ると「西尾根」と「東尾根」にわかれますが、直線コースの「東尾根」へ向かいます


 
今回整備された山腹の「みはらし台」で休憩。はじめて眼下に開けた景色が見えます



そうめん滝から増位山へ向かう道との合流地点


 
有明山城跡にある「糸の細道」案内板。近くに古墳があります。横穴式ですので新しいものでしょうか



ということで有明の山頂に到着。市川流域の平野が広がっています



いつも紹介している在原業平の「播磨路や糸の細道わけゆけば砥堀に見ゆる有明の月」のほかにも、西行法師の「天照す神さえここに有明の月もさやけき秋の夜の空」という歌も詠まれています



妻鹿の地において2010年の操業に向けて急ピッチで建設中の「IPSアルファテクノロジー」の建物も見えました


この有明山頂で皆で昼食をとり、増位山随願寺に行く人、広峰神社に向かう人、更に書写山に向かう人、そうめん滝方面に引き返す人とそれぞれに別れ解散。私たちは、増位山随願寺に向かう。


途中にある姫路城主、江戸時代譜代大名の一人「榊原政邦」候の墓所



増位山随願寺



寺の近くは梅林が多くあります。少し遅めの梅が咲いていました。



帰りは白国方面へ。望城橋からは正面に姫路城が見えました。その名に偽りなし


その後、歩いて実家まで。WBCの韓国戦を見る。2次ラウンド1組1位を決めた。嬉しい。

  (未定稿)産経新聞政治面に出ている?!
03/21 (土)

kocchi.gif 産経新聞政治面のトップ記事に登場しているという連絡を東京の関係者2人からもらう。産経の政治面といえば参議院勤務時代に写真にちょこっと写ったことはことはあるが…。何より東京からの連絡に驚く。読めば先日取材があった件。ネットでも配信されているようだ。

産経新聞政治面【選挙 ウワサの真相】

車で網干方面へ。M代議士秘書のKさん、Y市議らと保育所の卒園式に来賓出席。挨拶。皆勤の子供が多い。元気が何よりである。


先生とお別れする園児


その後、網干のマドリードで昼食。日替わり定食。


マドリードの日替わり定食


その後、手柄のM代議士事務所。M代議士と党員総会について話す。その後、姫路市文化センター。姫路市医師会が中心となって構成している姫路地区国民医療推進協議会が開催する市民フォーラム「止めよう医療崩壊」に出席。


姫路地区国民医療推進協議会・姫路市医師会の石川誠先生による開会挨拶


その後、構成団体から「活用しましょうお薬手帳」(姫路薬剤師会副会長 金沢久美子氏)、「休日救急歯科診療20年の歩みと現状について」(姫路市歯科医師会理事西本佳生氏)「医療崩壊か、再生か」(姫路市医師会医政委員会委員 呉本良雄氏)と題する発表。

最後に読売テレビの解説委員 辛坊治郎氏「報道の現場から」の講演。さすがテレビ業界、キャスターとはいえ笑いをとるとる。最後まで笑いの連続だった。

  (未定稿)民主党姫路総支部、党員総会開催!!
03/22 (日)

puri.gif 県議会予算特別委員会における私の質疑応答記録をUP

Tさん宅を経由して飾磨の姫路市教育会館。党総支部の幹事会。県会報告、党県連、知事選の動き等について報告。市政に少し混乱が見られるようでそちらへの関心が高く、県知事選挙に関心のある向きは少ない…。その後、党総支部の党員総会。昨年度の活動内容を報告。私は副幹事長として執行部側の立場であり、質問等があれば答弁しなければならない立場。議員の場合、いつもは逆に質問する立場。実は答弁するのは結構好きなのだが、私の担当領域への質問はなかった…。新年度活動方針、党員・サポーターの獲得目標設定、予算、人事等について承認を受け、党員総会は無事終了。

その後、後輩が店長を務める亀井町の赤や。市議時代からお世話になっているS社のKさん夫妻の送別会を開催。急な呼び掛けにも関わらず多くの方に集まっていただいた。姫路に着任したのが6年半前ということで最近姫路が終の棲家になるのではないかと私などは思っていたのだが。山口支局の支局長に栄転されるということで納得。単身赴任ということなので姫路にはたまに戻って来られるようだ。新天地でも頑張っていただきたい。

  (未定稿)加古川警察署が警視正配置署に昇格!!
03/23 (月)

kocchi.gif 車で県庁。県議会警察常任委員会。真柄建設の民事再生法申請に伴い工事が一時中断するなどしていた姫路署の移転新築工事が今年度で終らず来年度に一部かかるということで、来年度に予算を繰り越すことを可決(繰越明許)。5月末に工事は終了し、8月に移転となる見込み。

可決後、O本部長の警察庁長官官房付への異動、O総務部長の定年退職の挨拶があり、それぞれ1年7ヶ月、37年の県警在任について思いを述べられた。本部長の後任は警察庁のK刑事企画課長ということである。先輩議員に聞けばO本部長は歴代本部長の中でも人柄も親しみやすく率先して答弁に立った本部長という。この意味がよくわかる。異動は残念だが、栄転だろうだけに仕方がない。O総務部長には姫路署を頼みますよと言われる。お父さんが姫路出身であり姫路署副署長の経験もあるということで特に思い入れがあるのだと思う。それぞれ握手でお別れ。

新聞にも県警幹部の人事異動が公表されているが、特にコメントは掲載されていないが実は重要なのは、加古川署が格上げされ、警視正の署長が就任することになったことである(逆に長田署が警視の署長になる)。加古川署管内の刑法犯認知件数や警官1人あたり発生件数が県下トップであることは何度かこの日記でも指摘した。最近こそ立て続けに凶悪事件の検挙が続いているが、少女殺害事件は未解決のままである。私も警察委員会では加古川署の増強問題を取り上げ、格上げも含む人員増強を強く主張してきた。本部長が異例の答弁を行い、善処の可能性があると思っていたが、今回実現となった。嬉しいことである。

終了後、三宮のセンタープラザ。吉兵絵でかつ丼。いつもの通り行列。


吉兵絵のかつ丼


県庁北の党兵庫県連。会計諸手続き。その後、神戸市西区のI県議の要請で神戸市在住の自治会役員の皆さんから陳情を受ける。その後、控室に来られた方々と懇談など。人事の内示も出ているようだ。悲喜こもごもだろうが、来られる方は大体いい話ばかりである。

その後、元町から阪神電車で甲子園。 ノボテルホテル甲子園。衆院兵庫7区の候補予定者「石井としろうを育て、世に尽くさせる会」に出席。長島あきひさ衆議院議員ら国会議員、同僚県議とともに、壇上で乾杯。


国政への熱い思いを語る石井としろう予定候補。参院議員秘書時代から知っていますが、国会議員となれば仕事ができる男です。



防衛問題が専門の長島昭久代議士。TVタックルでも見かけます

  (未定稿)知事、県会本会議で3期目出馬を表明!!
03/24 (火)

kocchi.gif 3月議会閉会日。電車で県庁。議会運営委員会・幹事会を受けて会派の議員団総会。議案、請願賛否等の確認。その後、本会議。教育長にOさんを任命する同意人事なども追加上程。全て可決。最後にI知事が発言を求め、夏の知事選についての所信を明らかにしたいとし、3期目への出馬を表明。

この中で知事は、「平成13年8月に県民の負託を受けて就任以来、県民の参画と協働を掲げ7年8ヶ月。諸団体や県議会各会派からも引き続き知事の任を務めるよう要請を受けた。身に余る光栄である。これまでの歩みを止めない為にも出馬を決意した。原点に立ち返り、参画と協働を基本姿勢に21世紀の兵庫を創造して行きたい」と。

本会議終了後、長崎の出前弁当。美味。その後、I知事が会派控室に来訪。民主党兵庫県連に推薦依頼をする意向も示された。現在のところ対抗馬については非公式な有名人の噂話はあるものの、正式に表明した人はいない。ちなみに民主党の場合、推薦権限は党本部にある。

総会の最後に、宝塚市長選挙に出馬予定の伊藤順一県議が市長選へ向けて決意表明。皆で応援することで意識合わせ。自動失職ではなく3月末で辞職願いを出すそうなので県議最後の総会となった。何人か他の候補も出馬表明をしているようだ。市長や政治家の不正防止についての政策については私も具体的に意見を言わせていただいている。市長に就任し、これらの施策が実現できれば、二度と市長が不正をすることはできなくなるだろう。まず選挙の戦い方を見れば本当にルールを守る人かどうかわかる。選挙違反のルールを知らなかったり、あえて犯すような陣営は、市長の不正防止を主張する以前にはなから論外である。そうしたルールの中で戦うことが今回は特に大切と伊藤県議に伝える。ルール無視の違反はしっかり取り締まられるだろう。

その後、WBCの中継を見つつ応援。一喜一憂しつつ最後はイチローの適時打で勝ち越し、ダルビッシュがしめて優勝。イチローは私より1歳上。体力が若い頃に比べ落ちているのはどうしようもないだろう。それでも最後はイチロー。いろいろ言われていたが、さすがである。

その後、来年度の会派役員について当選1期議員で話し合い。その後、同僚県議と意見交換など。今日も定年退職や人事異動、中播磨県民局の副局長に就任予定のT県土整備部総務課長も来られた。その後、選挙管理委員会。昨年分の政治資金収支報告書を提出。何点かその場で修正。出向中のTくんが仕事をしており驚く。

その後、県会関係者で議会の打ち上げ。大きな話ではないが、県の例規集に私が要望していた本格的な検索機能がついた。市町の職員をはじめ県の法規を調べる必要のある県民の方の利便性が上がると思う。いいことである。

「兵庫県法規集」に検索機能がつきました!!

夜、小沢代表の秘書が起訴された件で小沢代表、検察双方が会見したようだ。選挙の損得だけを考えれば辞任することも検討されたと思うが、今回はそうした決断はされなかったということだろう。起訴は規定の話だが、また改めてこの件については記したい。

  (未定稿)卒園式、いつ見ても素晴らしい!
03/25 (水)

hare.gif 地域の保育園卒園式に来賓出席。挨拶。子どもたち尋ねると、卒園するのは嬉しいという子もいるが、実際には強がりで、門を出る頃になると多くの子どもが泣きじゃくっていた。 卒業式のこの光景。いつ見ても素晴らしい。


皆勤賞の表彰



保護者と手をつないで見送られていました


終了後、昼食は事務所で弁当。その後、Nさんほか来客の面々と懇談。その後、県政報告資料の作成。

その後、北京閣本館。関電労組支店支部の政治研修会。県政報告をさせて頂く。今回は予算特別委員会でも質問した県財政について。また、国政については兵庫10区民主党予定候補者のO代表、市政についてはT姫路市議会議長それぞれから報告があった。O代表の加古川の事務所が昨晩事務所荒らしにあい、別府川に自転車や掲示板が捨てられていたそうだ。許せない話である。

また、T議長によると姫路市議会でも本会議のネット中継を6月議会から試験導入するそうだ。県議会のネット中継の取り組みを参考に、市議会にも導入しようと議長が判断されたようだ。市議会については最近いい話を聞かないが、この話はいい話である。

その後、青年会議所の模擬委員会に出席。懇談では、Yくんから政治と金、政治献金と見返りの関係について企業側の意見を聞かせてもらう。また、宝塚市長選挙を興味を持ってみているというSくん。Mくんからは私のHPが更新が遅いという指摘も(苦笑)…。その後、少し考える時間をつくる。

  (未定稿)農業関係の会派管外調査へ!!
03/26 (木)

acchi.gif Rに姫路駅まで送ってもらい、神姫バスで伊丹空港。ANAで宮崎空港。宮崎市に隣接している綾町へ。


綾町役場に到着。桜が満開である。


綾町役場にてO町議会総務常任委員会委員長から歓迎の挨拶をいただく。そば焼酎等で有名な雲海酒造の本社工場がこの町にあるという。東国原知事の効果もあり観光入り込み客が増加しているそうだ。その後、産業観光課のM課長から「有機農業・産業観光の取り組み」について説明を受ける。


説明してくださった綾町の皆さん


有機栽培の食と農に触れ自然の恵みを味わってもらう体験型観光に力を入れ、ロングステイから最終的には定住してほしいという希望もあるという。当初団塊の世代をターゲットに考えていたが、もう少し上の世代の方が関心が高いようだ。募集のチラシには東国原知事の写真が大きく使われている。

その後、農林振興課のY課長から自然生態系農業について説明を受ける。町の農業生産額は39億円。野菜(主にきゅうり)13億円、畜産18億(豚10牛8)、他3億円ほど。1978年に自給肥料供給を皮切りに、家畜糞尿処理施設、生活雑廃コンポスト製造装置を町が設置し、有機農業を後押ししている。農協も生物活性水・簡易尿処理プラントを設置するなど連携して取り組んでいる。

Q.私も過去に有機農業をやったことがあるが、有機農業のJAS認証は農家の経済的負担が重いと感じた。そのあたりはどうか?
A.町が申請するので、経費面は農家の負担はない。確かに手間はかかる。

Q.土壌のチェックはしているのか?
A.どんな養分が足りないかというチェックをしている。

Q.データをみると林業も多いが
A.町の8割は森林である。世界遺産の登録も検討したほど緑が豊かである。ただし、町の中心産業かというと違う。昨今CO2の削減問題があり、カーボンオフセット(CO2排出取引)の導入も検討もしている。また里山の森作り事業も観光産業として検討している。

Q.町の人口推移を見ると昭和60年代から人口減の傾向が落ち着いてきており、他の過疎地と違う傾向である。その理由は?
A.出生数は減っている。しかし、こうした独自の農業振興や自治の取り組みの効果があって都市部からの人口の流入が増え、社会増となっている。2005年には毎日自治体賞優秀賞を受賞した。民間のスローフード協会もあり、活発に活動するなど、食についての取り組みも熱心である。

その後、てづくりほんものセンターへ。実際に生産されたものが販売されている。


認定生産物の農薬等の使用基準などが大きく掲げられている



商品を手にとってみる


実際に隣接する宮崎市との合併をしない選択をした綾町。単独で生き残るのは簡単ではない。こうした努力で人口が増えているのは驚きである。

  (未定稿)宮崎県調査2日目−宮崎県庁を訪問!!
03/27 (金)

hare.gif ホテルをチェックアウト後、都城市の農業生産法人都城ふるさと園芸組合有限会社新福青果へ。事務所で新福英昭代表取締役から「農業法人、農業者の意識改革」について説明を受ける。


生産地である農場毎の外気や土の温度、風量などが示されたモニターを見つつ説明する新福さん


化学会社に務めていたが、親のやっていた農業を継ぐため会社を辞めた。親からも「バカ!」と言われた。大変な割に稼ぎが少なく割に合わないからといいうもの。父・母・自分の3人でスタートした。昭和51年である。農業の後継者不足があり、耕作放棄地がどんどん増えており、農地価格は下がり、規模拡大がすぐできたのは幸運だった(最近は農地を買う人も出てきており、価格が上がっている)。そういえばその昔、岡田かつや代議士もここを訪ねてこられた際に私が案内した。耕作放棄地を見て腕を組んで考えこんでいたことを思いだす。

コープ宮崎への産直販売を契機に家族以外の3人を雇用し、小売店への営業を本格化するとともに新規就農者を社員として採用。地域で初めて農業生産法人の認可を受け、家業から法人組織へ組織を改変した。パソコンによる栽培管理、計画的な作付け、経費管理の導入などこれまでに農業になかった経営方法を打ち出した。今では牛と同様のトレーサビリティー(農場名・生産担当者がわかる)もしている。また、近隣の生産者と契約栽培により更なる規模拡大を行うとともに、商品の差別化と顔写真入りの販売方法の導入により売上も増えていった。現在、農工連携や当法人から独立していった農業者らと連携するフランチャイズシステムを開発するなど農業を産業として確立できるよう頑張っている。

また、地域貢献として、形が悪いが味は変わらないという規格外の野菜の加工を地域の高齢者にやってもらっている。障害者の作業を探していた社会福祉法人に委託して野菜の袋詰め作業も行ってもらっている。毎日新聞の全国農業コンクールのグランプリ・農水大臣賞名誉賞ももらった。

兵庫といえばマックスバリュー西日本が得意先で月一回は姫路に行っているという。その後、質疑応答。

Q.全国から人が集まっているというが、勤務時間は決っているのか?
A.朝8時から17時まで。残業手当の制度もある。年末年始など7連休がとれるようにもなっている。最近、慶応大学の文学部出身の人が農業がやりたいと来て驚いた。主任は東京の田園調布出身である。

Q.それで農業ができるのか?
A.機械化や自動化ができず毎日の世話が必要な畜産等は初めやっていたが途中でやめ、今は野菜中心である。社員が休日出勤ばかりすれば社長もでないと駄目である。他にやりたいこともある。休みは必要である。

Q.JA農協との関係は?
A.売上の10%は農協を通しているが、90%は農協外に出荷している。人参などの根菜類はうちが得意だが、逆にうちの得意ではないピーマンや軟弱野菜などの生産を委託している。

Q.遊休地が多かった以外に都城で農業が成立した理由は?
A.水と土が大切。火山の影響で土が良い。水もいい。気候もいい。この条件に合う根菜類などの野菜をつくればいい。

新福青果のHP

その後、事務所の外の倉庫や現場を見学させてもらう。


収穫され出荷を待つゴボウ



小さいサイズのさつまいも。一つ一つ丁寧に水洗いされています。おやついもとしてマックスバリュ西日本(本社姫路市)で販売されるとのこと。


終了後、都城市に本社のある霧島酒造へ。霧島酒造は「黒霧島」という芋焼酎のブランドを生産している焼酎製造会社で生産量では全国2位という(ちなみに1位は大分のいいちこの三和酒類)。今回は、焼酎製造時に発生する「焼酎粕」のバイオガス化施設を見学させてもらう。それに先立ち酒造工程も案内(撮影禁止)してもらったのだが、日本酒と違いほぼ完全なオートメーション化がなされており、杜氏のような存在は相当昔に廃止されたという。経営企画室のKさん、リサイクル施設のTさんから現場で説明を受ける。

焼酎は日本酒と異なり、芋・米麹を発酵させたものを沸騰させ、飛ばしたアルコールや旨み成分を冷やしてつくる蒸留酒なのだが、サツマイモの皮や繊維などの粕が大量に出る。同社3工場から一日に出る粕は水分を含み1日400トンにもなるという。


鹿島がつくったという焼酎粕リサイクルプラント


まず焼酎粕をまず固体と液体をわけ、イモかすである固体は破砕しそのまま乾燥させ飼料にする。


芋くず粉砕器受入れ口


固体以外の芋の繊維等を含む有機性の液体には、まずメタン発酵菌群を投入。その菌の働きによってメタンガスを発生させ、ガスホルダへ回収する。かす1トン当たり50㎥のメタンガスが発生するので1日2万㎥ものガスを回収しているという。


ガスホルダ


その上で、硫化水素などの有害成分を除去し、残った成分と水分を分離する。分離した水はバクテリアできれいにして公共下水に放流する。最終的に残った成分はボイラー付の乾燥化施設(発生したメタンガスを利用)に送り、水分を飛ばして飼料にする、というものである。


下水に流せるまできれいになり配管を通っていく水



生産された飼料を手に説明するTさん


一部は産業廃棄物として処理せざるを得ないが、その他の粕の多くは飼料として再利用されるということである。飼料は農家に安価で売り、多くは豚のエサになっているそうだ。焼酎の絞りかすが豚のエサになっている。豚は人間に食べられる。循環している。

昔は焼酎粕を畑にまいたり、海洋投棄していたそうだがそうした行為が禁止された後は、焼却処分していたという。焼却には化石燃料を使うため、このリサイクルシステムの導入によって1日あたり30トンのCO2排出量の削減効果があったという。総工費は26億円と安くはないが、社長の鶴の一声で導入したという。新エネルギー財団の会長賞も受賞した先進的な施設。ちなみに鹿島の同プラントに関する資料を見ると麦焼酎、米焼酎でも対応できるという。すごい取り組みである。

その後、宮崎市内にある宮崎県庁へ。高速道路はガラガラだが明日は混むかもしれないとはバス会社の人の話。

県庁到着。正面の門の前に地域の物産店がテントの店を出している。観光客がバスで県庁に入ってくる。観光ルートに入っているのだろう。驚く。

 
宮崎県庁と門前の出店



県庁正面玄関に立つ東国原知事の実物大看板。おでこに触るとご利益があるという説が流れ、おでこの部分が禿げてしまったという


知事応接室の前を通って会議室へ。知事室の中には勝手に入れないが一般の人でも部屋の前までは入れるそうだ。一時期より人気は落ち着いたかと思ったら知事には出待ち・追っ掛けの人がまだいるという。凄い。そういえば、宮崎県に調査に行くと事前に何人かに話したら「知事に会いに行くのか」と皆に言われた(笑)。

会議室で知事の全国各地のセールスにも同行することがあるという宮崎県農政水産部農水産物ブランド対策監のGさん、農政企画課ブランド担当のK主査から「みやざきブランド推進対策」について説明を受ける。


宮崎県農政水産部農水産物ブランド対策監のGさん、農政企画課ブランド担当のK主査


東国原知事の就任は今から2年ちょっと前。鳥インフルエンザ3件が県内で発生したさなかの出来事。その当時も農政を担当していたが、地鶏の風評被害で産業自体が駄目になるのではと心配していた。知事はそんな中就任した。いま宮崎の地鶏は逆に美味しいと有名になっている。県庁は昭和7年の完成で歴史ある建物だが、現知事就任まで観光客はこなかった。今や年間40万人を超える観光スポットであり、私も県庁で働いて何十年だが、このようなことは想像もしなかった。

ただ、知事の力は大きいけれど、食料供給県みやざきを長年にわたり支えてきた「生産者の地道な努力」があったことも忘れてはならない。今ブランド化している事例として「宮崎牛」をあげ、平成19年の全国和牛能力共進会で9部門中7部門で第1位をとった。名実ともに日本一になったと自負しているが、まだ県外に浸透していない。大相撲の優勝副賞として知事が贈呈して、トップセールスで宣伝している。

また完熟マンゴー「太陽のタマゴ」について。自然に落下するまでとらないという熟したマンゴーだが、全てを認証しているのではなく、糖度、概観に優れた果実を認証している。これは市場価格も高く、大変有名になった。非破壊光センサー選果機の導入を進め、一定以上の糖度がある商品しか市場に出ない仕組みをつくっている。みやざきブランド認証制度はきちんとした基準が定められており、宮崎産だから何でもブランドというものではない。「宮崎のマンゴーは高い」とよくお叱りを受けるが、贈答用のため高くても仕方がないという考えで取り組んでいる。

また食の安心の考え方を重視しており、残留農薬の検査は特に厳しく、検査センターは昨年2億6千万円かけて新設した。また、いつ・どこで・誰が・どのような方法で生産したかというトレーサビリティーシステムも構築し、現在、みやざき温室光センターメロン、みやざき地頭鶏(じとっこ)では、生産者番号シールを添付している。

知事の就任までは、こちらから営業をかけてデパートなどに物産展をさせてほしいとお願いしていたが、最近は先方から宮崎物産展をやってほしいと言われる。食と全く関係ない下着メーカーや郵便局などからも宮崎の生産品と連携したいという営業がある。昨日も花畑牧場の田中義剛さんが来て、生キャラメルと連携した商品を一緒にやろうということで知事と意気投合した。

しかし、注目されてありがたいことではあるが、産地にほころびがあると、逆にたたかれる。浮かれることがないようにと産地へ行って気を引き締めている。今回のように本来こちらから売り込みに行かなければならないのに兵庫県から訪ねて来ていただける(笑)。ありがたいことである。

今回の管外調査では地元の方から宮崎についていろいろ教えてもらった。観光や農業に従事している人が知事を支持するのは当然だ他の人と話をしても知事の話題がすぐに出てくる。昨日は田中義剛さんだけでなく、ヤクルトの青木選手も知事のところにWBC優勝の報告に来たようだ。青木選手は宮崎の日向高出身という。また、今回のWBC日本チームの直前キャンプ地も宮崎で、球場とホテルの往復はバスを使っていたそうだが、イチロー選手がバスに乗り込んでくると他の選手は雑談をやめたという。貫禄である。また、練習後のバスで他の選手が疲れて眠ってしまう中で、イチロー選手だけは眠っていなかったという。いろんなことが噂になる。そういえば毎朝カレーを食べているという噂は本当なのだろうか。

その後、宮崎空港からANAで伊丹空港。20時発の神姫バス姫路行きで姫路へ。Rに迎えに来てもらい帰宅。今回は農業・環境ということで不得手な分野だったが、勉強になる。実は最近農業への新規参入で相談されることも多い。食べることに興味があるだけでは駄目である。更に勉強したい。

  (未定稿)姫路港開港50周年記念事業オープニング!
03/28 (土)

puri.gif 北条の県立姫路労働会館。


熱気溢れる松本たけあき代議士の国政報告会。女性だけということで緊張。



私からはお願いの挨拶



最後はガンバローコール


その後、みゆき通りのハマモトコーヒー。知人と遭遇。その後、市営バスで飾磨区須加の姫路港旅客船ターミナル。姫路港開港50周年記念事業オープニングセレモニー、交流会。 50周年というのは関税法上の開港から。


I知事、I姫路市長、T姫路市議会議長らによる記念除幕式



松本たけあき代議士の挨拶


姫路港開港50周年記念事業HP。今後各種イベントが行われる。

  (未定稿)千葉県知事選、現職の後継者(民主推薦)敗れる!!
03/29 (日)

puri.gif なぜか早く起きてしまい朝6:00スタートのTBS「時事放談」を見る。民主党からは渡部恒三最高顧問、自民党からは森喜朗元総理が出演。西松建設の献金問題では森氏が事件について全くの他人事のように発言しており、閉口。先日トルコで開催された世界水フォーラムへ皇太子殿下に同行することが発表された時点で森氏は逃げ切ったと報道(週刊新潮3/12号 永田町「小沢ショック」の終着点『沖縄利権「尾身幸次」皇太子ご随行「森喜朗」は逃げ切り』)されていたが…。自らの総理辞職後は、小泉・安倍・福田・麻生内閣の4内閣を誕生させ、今や押しも押されぬ日本のキングメーカーである。政策や理念は全く知らないが、政局の判断や駆け引きという能力が現在の地位たらしめたのだろう。ある意味で現在の日本政治の象徴であり、この人が仕切っている限り、政治は何も変わらない。

その後、地域の自治会総会。H会長ほか役員の皆さんから活動報告や会計報告など。私から簡単に県政の報告を含む挨拶を。その後、新しい自治会役員が選挙で選ばれた。退任される役員、これからの新役員の皆さんにはいつもお世話になっている。私も地域のためにも頑張りたい。その後、昼食懇談。


姫路でも桜が少し咲き始めている


今日は、千葉県知事選挙の投票日。開票から間もなく森田健作候補の当選確実の報が伝えられる。注目された割には投票率が45%と高くなかった。逮捕前の世論調査でも民主ほか野党推薦の吉田候補はダブルスコアもあり得るほど離されていたという。新人だが、現職の堂本知事の後継候補ということで、今の政治状況に求められる改革やチェンジというフレーズが使えない選挙。小沢代表問題も一定の影響はあっただろうが、当初から厳しかったと思う。

(確定票)
1,015,978 森田 健作
636,991 吉田  平
346,002 白石 真澄
136,551 八田 英之
95,228 西尾 憲一

森田候補の場合、街頭でも多くの通行人から携帯電話で写真撮影をされるほどの人気だったというが、その公約の中に知名度を活かして千葉県の広報マンとして頑張るというものもあったようだ。既存の政党の信用度が低下している一方、逆に東国原知事や橋下知事の高支持率の影響で、他府県でもテレビ・タレント出身の候補者に対する好感度が相当上がっている。こうした傾向はタレント出身知事が大きく失敗したり汚職でもしない限り続くのだろう。本県でもそうした候補が出てきた場合、相当な影響があると思う。

以前から、為政者とその権限、選挙・試験の関係については常に興味を持って見ている。選挙について言えば、日本の場合、参院全国比例や知事選など広範囲で候補と有権者との結びつきが薄い「選挙」では、地盤(支持者組織)・看板(知名度)・鞄(資金)が揃っている人か、テレビタレント出身者に占有されることになる可能性を以前から指摘している。前者の例は業界団体・宗教団体が推す人、官公庁出身の人で組織と連携できる人、政治家二世、企業経営者などである。今回の例は後者である。もちろん一概に否定されるものではない。

アメリカを見るまでもなく、選挙は先にあげた3要素を形成するための候補者本人の資質とその広報・宣伝(政策・人柄等のTVCM・ポスター・ビラなど)による支持拡大活活動の結果によって決まるようになってきた。候補者の資質の差が少しなら、広報・宣伝による逆転は簡単である。しかし、効果のある広報・宣伝の量と資金は比例する。その資金は自己資金か他からの資金(献金)かいずれかで工面しなければならないが、献金文化がなく、献金=見返り論の強い日本では自己資金のある方がはるかに有利である。また、地盤・鞄はなくても看板が抜きんでているのがタレント等の有名人である。これまで十分にメディアを通して顔を売っている。これまでのテレビでの宣伝量に、政治家がビラなどの紙媒体で宣伝しても対抗するのは容易ではない。また既存の政治家に高い知名度があったとしても、これまでの議会や既存の政治システムの中の何らかの案件で賛成・反対などの意思表示を行ってきており、または、一定の政党・組織等に属してきたことによってイメージやイデオロギーがあるものと有権者から認識つけられている。つまり有名な既存の政治家は出馬の時点で一定の敵対層を有しているのである。清新なイメージという混乱する政治状況の中では、そうした既存の政治経歴等が不利に働くことがあるのである。

先日宮崎県へ行ったが、知事が県の広報マンとして全国のテレビに出てくれることがどれほど素晴らしいかという話を多くの方から聞いた。知事の給与と経済効果を比較していた人もいた。確かに知事給与の何十年分では効かない経済効果があったと思う。費用対効果としてはその通りである。しかし、全国の物産展等に分刻みの日程で駆け付け、週末は東京のテレビ番組に出演したり、先日は東京マラソンにも出場、その後、首相官邸での経済対策会合に参加している姿などを見ていると、通常の県庁の会議や事務、決済はどうやってこなしているのだろうと少し心配してしまう。

つい先日の27日に宮崎地裁で東国原知事の前任の安藤忠恕前知事の官製談合・汚職事件の実刑判決があったばかり。この事件では、既に前出納長らが有罪判決を受け、元土木部長、元環境森林部長、元土木部次長、元宮崎土木事務所次長、元高岡土木事務所長、元道路保全課長、元同課長補佐、元土木部の課長補佐級職員ら多くの県庁職員が逮捕や書類送検されるなどの処分を受けている。相当大きな汚職事件である。これがたった2年少し前のこと。知事が不在でも県庁組織が上手く回っているというなら、組織はしっかり立て直されたということだろうが、外部からはよくわからない。

「御輿は軽くてパーがいい」。これは国会議員の街 永田町で昔言われた言葉で、大臣よりも大臣を差配するキングメーカーの方が力があり、大臣に言うことを聞かせることが可能だった時代の言葉である。こうしたキングメーカーは小選挙区制の導入により、派閥の力が落ちていく中で、存在そのものが難しくなり今にいたっている。また、国会では政府内部への政治家登用(副大臣・政務官)、政府委員制度(官僚答弁)の廃止に伴う大臣等の答弁増加などにより、実力のある政治家に政府の役職があたるようになってきた。選挙の当選回数を重ねるだけでは大臣になれなくなってきており、能力がない政治家は政府の重要な役職につけないという状況が少しずつ生まれてきている。これはいいことである。

しかし、この「御輿は軽くてパーがいい」という言葉。永田町で使われなくなっただけ。地方の首長が職員機構にこう思われたらどうなるだろう。人気だけで選挙に勝ったものの、政治家としての権限を行使する力がなく、人事にもあまり口出ししない、職員機構の上に乗っかってくれるリーダー。これは歓迎されるかもしれない。選挙を単なる人気投票とする傾向が強まることはそんな危険性も孕む。

選挙に関する教育はほぼ皆無という我が国。市民としての義務が何かを考える教育や選挙の仕組みや一票の重要性やその影響などシチズンシップ教育と呼ばれる市民教育は、民主主義国の欧米では教育の一環として行われているが、我が国では政治の排除という考えなのか義務教育では完全に欠落している。私の記憶では「選挙の標語ポスター」を夏休みの宿題か何かで書かされただけ。公明選挙という文字は使ってはいけないといわれたことだけは覚えている。最近の選挙は、投票率の低下にともなう組織票占有率の上昇、郵政民営化のような単一争点化、付和雷同的な国民性の顕在化など、選挙については心配になることも多く、いい流れだとは思っていない。

人気だけで選んでしまい、「御輿は軽くて…」なんてことになると、そのツケは有権者に帰ってくるだけでなく選挙不信になる。氏の政治遍歴を永田町で知る人は多いが、男子三日あわざれば刮目してみるべしという。期待に見合う仕事をされるだろうか注目したい。

  (未定稿)千葉県知事に早くも政治とカネの問題が…
03/30 (月)

puri.gif 山陽電車姫路駅前。民主党の朝の街頭演説。政治のあり方について話す。党のあり方について様々な意見を聞く。終了後、神姫バスターミナルのカフェサンタマリア。政治懇談会。その後、事務所。作業。その後、電車を乗り継ぎ神戸・元町。元町駅東の博多一風堂でラーメン。エコを考えて割り箸からプラスチック橋にしたということだが麺がすべる(苦笑)。その後、県庁。控室で作業。人事異動の準備も進んでいる。


一風堂の赤丸ラーメン


千葉県知事選挙で当選した森田健作氏が朝からテレビに出ていたが、昼過ぎには、その森田氏に関して『「完全無所属」実は「自民支部長」…千葉知事当選の森田氏』(読売新聞)とか『森田健作氏:自民党支部献金の一部を自身の団体に寄付』(毎日新聞)という報道が出てきた。ネット上では数日前から「森田健作は何故逮捕されないのか」という情報も。メディアは選挙期間中に既にこの情報を把握していたようだが選挙に与える影響を考えて報道は選挙翌日にしたようだ。

上記読売新聞が報じた収支報告書によると、支部長の登録は本名の「鈴木栄治」で、04〜07年には計1億6185万円の企業・団体献金を受け、同時期に計1億5030万円を、同支部と同じ事務所で、森田氏が代表を務める資金管理団体「森田健作政経懇話会」に寄付していたという。世間には完全無所属といって知事選を戦いながら、一方では政党支部を使って企業団体献金を集めていたということである。加えて、ドンキホーテという外資企業からの献金もあり、明らかに違法である。

小沢代表の秘書を逮捕した理由として、迂回献金であるとの認識や額の多寡というなら東京地検は森田氏側を強制捜査しない理由はない。とはいえ、どうせしないだろう。漆間官房副長官の発言によって与党側へも強制捜査をせざるを得なくなり、二階氏でバランスをとって終わりではという見方が大半だからである。しかし、二階氏側を強制捜査するとしても報道のような政治資金規正法違反なら相当な無理筋ではないか。強制捜査への報道から結構日がたっている。本当に報道のように強制捜査するのだろうか。

現行法では、政党支部への企業・団体献金は合法であり、政党支部から個人の政治団体に寄附することも合法である。以前も書いたが、政党支部と国会議員の資金管理団体の活動は通常同じ事務所で密接不可分で区分などできるものではない。政党支部の企業団体献金を合法化する政党間合意をした立法の趣旨を考えれば、政党所属の政治家が企業献金を受け取ることを実態として認めたということである。この隙をついて強制捜査をしようと思うなら全部すべきで一部にとどめたならば恣意的な捜査と言われかねない。こうした法律や実態を知りながら、特定の政治家それも権力のない野党の代表を狙い撃ちにする今回のような方法はどうなのかと繰り返し主張している。

しかし、小沢代表が公共事業を受注しているゼネコンから多額の献金を受けていたことに古い政治の体質を感じ、それだけでも代表辞任に値するという国民の批判の声がある。この声は真摯に受け止めなければならない。公共事業受注企業からの献金は禁止するなどの対策をとるとともに、今後の国民の声を聞き、必要な対処をとらなければならない。検察の思う壺と言われるだろうが、狙い撃ちの強制捜査であったとしてもその後のリークによって受けた代表のイメージダウンや政治不信というものがどれだけ大きいかを実感している。私たちは普通の人と話をしている。検察の動きをおかしいと思っている人は多いが、代表の辞任についてはもはや理屈抜きで潔くないと思っている人が多いのが実態である。24日の起訴を受けてそうした声が増えた。今後落ち着くなら別だが、その後のメディアは小沢代表辞任までその線で頑張ると思う。

今回の捜査の結果が誰に有利であったか支持率の傾向を見れば一目瞭然。捜査による民主党の混乱を受けて一時期は消えていた5月の選挙も考えているだろう。代表の去就や民主党の支持率、今後の与党側への強制捜査の有無等は別にして、いずれにしても結果として政治不信が高まり投票率が大きく下がることだけは間違いない。選挙に与える影響は大いにあったというべきである。

この国の政治が結果として何があっても政権交代の起こらないような不完全なもののままであり続けるようなものとなってしまったならば、東京地検の今回の捜査は歴史に残るだろう。民主主義国は選挙によって政治を動かすべきで、選挙を経ない権力をもって政治を動かそうするなら、それは権力者の抑制以外では全く評価しない。結果として非権力者の抑圧だけだったとしたらその行為は大きな歴史上の間違いとなるだろう。

その後、パレス神戸。都市計画審議会。案件は神戸国際港都建設計画の「区域区分」の変更等について。特に伊川谷町の特定保留箇所については神戸市西区選出のI県議や西区の自治会の方々の陳情を既に受けていたのだが、市街化区域と調整区域の区分変更については財産の価値にも関わる大きな問題であるだけによく調べた上で発言。最終的に可決されたが、多淵敏樹会長からも周辺住民の方々との合意形成については県としても丁寧に対応するようにと敢えて発言が出された。これでいい。

終了後、県庁。その後、神戸市営地下鉄・阪急電車で逆瀬川。徒歩で宝塚市役所向かいの伊藤順一県議(宝塚市長選の予定候補)の事務所へ。ボランティアスタッフの皆さんと懇談。姫路から来たと言うと驚かれた(笑)。夜、事務所に戻ってきた伊藤さんや同級生の皆さんと意見交換。逮捕されている前市長・元自民党衆議院議員については当初の逮捕容疑だけでなく様々な容疑が追加で出てきている模様。「クリーンは当たり前」をスローガンに頑張ってほしい。その後、姫路へ戻る。

  (未定稿)せっかくの「ふるさと納税」制度の趣旨が…
03/31 (火)

puri.gif 先だって県庁内を歩いていると、兵庫県へ寄附してくださった方の金額が掲示してあった。ありがたいことである。

当初発案された人々の考えでは、東京のような都市部から生まれ育った田舎・故郷へ税の一定額を振り替えるというのが「ふるさと納税」の趣旨だったはず。ところが、自治体に対する寄附という既存の制度の枠内に扱ったことで、手続きも面倒なまま、寄附に伴い受けられる税控除も限定的だった。有名人の郷里への寄附等は報道されているものの全国でも思ったように伸びていない。そもそもの導入趣旨のような税源移転にはならず、昨年一年がピーク、すなわち一過性のものになってしまうだろう。趣旨はよかったが制度設計の段階で変わってしまったのである。手間のかかる自治体ごとの収支の計算(検証)もごく一部の自治体以外ではされないだろう。


兵庫県へ寄附下さった方に感謝したい。


終日、自治会、警備関係者など来客対応、資料作成、意見原稿の執筆。昼食は事務所で焼きそばをつくってもらう。最近焼きそばをよく食べる。現在、カレー・ラーメンを好きな食べ物にあげているが、焼きそばも加えたい。


事務所の焼きそば



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